「名陶芸家殺人事件」のネタバレ&伏線&真犯人は誰?

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1998年4月20日放送の「名陶芸家殺人事件」

前回のアニメ放送は「別れのワイン殺人事件」の話でした。

今回のお話は2014年/2022年のデジタル・リマスターとして再放送されています。

今記事では「名陶芸家殺人事件」は原作のお話なのか?アニオリなのか?などを簡単なあらすじを含めて解説します。

※ここからは簡単なネタバレを含むため、注意してください。

この記事の目次

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アニメ98話・99話「名陶芸家殺人事件」は何巻?原作で何話?

98話・99話「名陶芸家殺人事件 前編 後編」のお話はアニメオリジナルストーリーとなります!

初回の放送は1998年となり、既に20年以上前となりだいぶ昔のお話です。

前編・後編の少し古いお話なので、昔のコナンを注目していきましょう。

アニメ「名陶芸家殺人事件」の簡単なあらすじ

公式HPのあらすじはこちら↓

コナンは、蘭、小五郎とともに人間国宝である陶芸家・菊右衛門の自宅に来ていた。眠りの小五郎の大ファンである菊右衛門から、家に招待されたのだ。

そこには、息子の嫁・土屋益子、弟子の有田義彦、瀬戸隆一、大谷薫がいた。弟子たちはそれぞれ『菊右衛門』を継ぐため努力をしていたが、益子の目利きは相当のもので襲名は彼女の厳しい目に委ねられているらしい。

工房を見学していると突然、益子の悲鳴が聞こえてくる……。

人間国宝である陶芸家・菊右衛門の自宅で、土屋益子が首をつった状態で発見された。遺体の様子から犯行が行われた時間、全員が大広間に居たというアリバイが成立することがわかる。

被害者が前日に大切な新作を割ってしまったこともあり、それを悔やんで自ら死を選んだのか? と思われたが、コナンは違和感を覚える。

捜査を始めたコナンは、犯人が隠しそびれた痕跡を発見。現場に居なくとも被害者を殺害できるトリックとは?

アニメ「名陶芸家殺人事件」のネタバレ&伏線

アニメ「名陶芸家殺人事件」は、第98話「名陶芸家殺人事件(前編)」と第99話「名陶芸家殺人事件(後編)」で描かれる前後編です。

人間国宝・菊右衛門の落ち着いた邸宅から、蔵での首吊り事件へ一気に落ちる温度差が強い回です。犯人は瀬戸隆一で、被害者は土屋益子です。

ただの自殺に見えた死が、棚・縄・壺の中の携帯電話で作られた時間差トリックだったと分かる流れがかなり気持ちいいです。

風水丸が割れる場面は自殺偽装の伏線

工房見学中に、新作の壺「風水丸」が割れる場面は、この事件のかなり大きな伏線です。初見では、陶芸作品が壊れてしまったハプニングに見えますが、後から考えると益子の自殺偽装へつながる材料として置かれています。

割れた壺がただの事故ではなく、後の首吊り事件の見え方を作る小道具になっているのが巧いです。

瀬戸は風水丸を自殺動機に見せるために利用します。益子が壺を壊したことを苦にして自殺した、という筋書きを作るには、風水丸が割れた出来事そのものが必要だったわけです。

しかも風水丸は本物ではなく、瀬戸が作った贋作だったため、事件の偽装と動機の両方に関わってきます。

壺が割れる場面を知ったうえで見返すと、ここからもう事件の仕込みが始まっているように見えます。

陶芸回らしいのは、作品そのものが推理と感情の中心になるところです。壺はただ壊れた物ではなく、菊右衛門の名、瀬戸の作品、益子の悪質な利用を背負っています。

小道具の回収が気持ちいいだけでなく、動機の苦さまで深める伏線になっています。

益子の泥酔が時間差トリックの出発点になる

その夜の宴会で土屋益子が泥酔する流れは、瀬戸が罠を仕掛けるための重要な条件になります。宴会の場面だけを見ると、屋敷の中での少しゆるい時間に見えますが、益子が抵抗できない状態になることで事件は一気に進みます。

平和な夜の宴会が、翌朝の首吊り事件に直結しているのが怖いです。

瀬戸は泥酔した益子を蔵へ運び、高い棚の上に寝かせます。この時点で、翌朝の時間差トリックの土台はほぼ作られています。泥酔という日常的な状態が、犯人にとっては被害者を動かすための絶好の条件になっているのがゾクッとします。

宴会のゆるさと、蔵へ運ばれる冷たさの落差がかなり強いです。

さらに、大広間の座椅子についた口紅も、後から瀬戸の動きを示す手がかりになります。宴会場の何気ない痕跡が、益子を担いだ流れへつながるんですよね。

楽しいはずの宴会場に、犯行の足跡が残っているのがこの回の嫌な怖さです。

蔵の首吊りは自殺ではなく仕掛けられた罠

翌朝、土屋益子が蔵で首を吊った状態で見つかります。風水丸が割れた件もあるため、周囲から見ると、益子がそれを苦にして自殺したように見えやすい状況です。

でも実際には、益子の死は自殺ではなく、瀬戸が棚・縄・携帯電話を使って仕掛けた殺人です。

瀬戸は梁に結んだ縄を益子の首にかけ、高い棚の上に寝かせていました。そして棚から落ちれば首吊り状態になるように、あらかじめ現場を整えていたわけです。見た目は首吊りなのに、実際は被害者の転落で完成する罠だったというひっくり返しがかなり怖いです。

自殺に見せるための演出と、物理トリックがきれいに重なっています。

この場面でコナンが見るのは、首吊りという分かりやすい見た目だけではありません。足裏の汚れや右足の傷、床の血痕といった細部です。

大きな現場の印象に流されず、小さな違和感から他殺へ近づくのがコナンらしくて頼もしいです。

風水丸が贋作だったひっくり返し

風水丸が本物ではなく、瀬戸が作った贋作だったと分かるところで、この事件の見え方はさらに深くなります。

最初は菊右衛門の新作が割れた大きな出来事に見えますが、実際には瀬戸の作品が菊右衛門の名を借りて扱われていたわけです。風水丸が贋作だったと分かると、割れた壺の場面も自殺偽装だけでなく、動機の核心に近い場面へ変わります。

益子は瀬戸の作品を菊右衛門の作品と偽り、高額で売っていました。瀬戸は師匠の名を守りたい気持ちと、自分の作品を利用された屈辱を抱えていたことになります。

壺が壊れた事件ではなく、作り手の誇りが踏みにじられた事件として見えてくるのが苦いです。

陶芸作品が、名声、金、師弟関係の歪みを全部背負っているのが重いです。このひっくり返しがあるから、事件は単なる物理トリックで終わりません。瀬戸の怒りは理解できる部分がある一方で、殺人へ進んでしまった事実は消えません。

推理の爽快感のあとに、芸術家の誇りが壊れていく後味が残ります。

アニメ「名陶芸家殺人事件」のあらすじ&事件の流れ

アニメ「名陶芸家殺人事件」は、小五郎たちが人間国宝の陶芸家・菊右衛門に招かれ、菊右衛門邸を訪れるところから始まります。陶芸家の静かな世界に入ったはずが、風水丸の破損、宴会での泥酔、蔵での首吊り発見へ進み、空気が一気に不穏になります。時系列で追うと、風水丸、益子の泥酔、足の傷、血痕、壺の中の携帯電話、口紅がそれぞれ後から意味を持ちます。

自殺に見えた状況が、瀬戸隆一の時間差トリックだったと分かる流れがかなり綺麗です。

小五郎たちが菊右衛門邸を訪れる

小五郎は人間国宝の陶芸家・菊右衛門に招待され、コナン、蘭と共に菊右衛門邸を訪れます。舞台は菊右衛門邸、工房、蔵、大広間といった陶芸家の世界で、最初は落ち着いた見学回のように見えます。

日常から、静かで格式のある陶芸家の屋敷へ入ることで、事件舞台の空気が作られます。

視聴者が引っかかるのは、菊右衛門の周囲にいる人物たちの関係性です。穏やかに見える屋敷の中に、弟子の立場や家族まわりの緊張が混ざっています。招待の明るさの裏に、陶芸家の名声をめぐる重さが少しずつ見えてきます。

土屋益子たち関係者と出会う

菊右衛門邸で、小五郎たちは土屋益子、有田義彦、瀬戸隆一、大谷薫と出会います。ここで事件の容疑者となる人物たちが自然に配置されていきます。

静かな陶芸の世界に見えても、益子と弟子たちの距離感にはどこか濁りがあります。

土屋益子は、後の事件の中心人物として印象づきます。瀬戸隆一は弟子としての立場があり、その関係が後の動機に深く関わります。人物紹介の段階から、菊右衛門の名をめぐる空気が少し重く感じられます。

工房見学中に風水丸が割れる

工房見学中に、菊右衛門の新作とされる壺「風水丸」が割れます。単なる見学中のハプニングに見えますが、この出来事は後の自殺偽装に利用されます。

風水丸が割れることで、益子がそれを苦にした自殺という筋書きが作りやすくなります。

視聴者が気になるのは、なぜ風水丸が割れたのか、誰に責任が向けられるのかです。後に風水丸は瀬戸が作った贋作だと分かります。作品の破損が、事件の伏線であり、動機の核心にもつながるのが見せ方としてかなり巧いです。

宴会で土屋益子が泥酔する

その夜、大広間で宴会が開かれ、土屋益子は泥酔します。この場面は一見ゆるい宴会ですが、実際には瀬戸が時間差トリックを仕掛ける条件が整う場面です。

泥酔した益子が抵抗できない状態になったことで、瀬戸は彼女を蔵へ運べるようになります。

ここでの手がかりは、大広間、座椅子の口紅、泥酔した益子です。後に座椅子の口紅は、瀬戸が益子を担いだ後に戻ってきた流れを示します。宴会の何気ない痕跡が、翌朝の殺人トリックにつながっていくのが怖いです。

翌朝、蔵で益子が首を吊った状態で見つかる

翌朝、土屋益子が蔵で首を吊った状態で発見されます。風水丸を壊したことを苦にした自殺のように見えるため、周囲は一度その方向へ受け止めやすくなります。

静かな陶芸家の屋敷が、ここで一気に殺人現場へ変わります。

視聴者が引っかかるのは、本当に自殺なのか、なぜ蔵で死んでいたのかという点です。蔵、縄、棚、風水丸を苦にした自殺偽装が、事件の見え方を作っています。コナンは見た目に流されず、現場の違和感を探り始めます。

足裏の汚れ・右足の傷・血痕に違和感が出る

コナンは、益子の足裏の汚れ、右足のふくらはぎの傷、床の血痕に違和感を持ちます。これにより、自殺説は少しずつ揺らぎ、他殺の可能性が見えてきます。

益子がどこにいたのか、どこから落ちたのかを考えることで、事件の構造が変わっていきます。

右足の傷は、棚の釘でできたものです。棚のそばの血痕は、益子が高い場所から落ちたことを示し、血で血痕を隠そうとした痕跡もあります。足の傷と血痕の位置が、益子が棚の上にいたことを示す手がかりになります。

壺の中の携帯電話がトリックの鍵になる

蔵の壺の中に、瀬戸の携帯電話が隠されていたことがトリックの鍵になります。益子の携帯電話は電源が切れていたため、瀬戸が電話時に「出ない」と言ったことにも不自然さが出てきます。

なぜ壺の中に携帯電話があるのかを考えることで、首吊りの仕掛けが見えてきます。

携帯電話の着信音は、棚の上の益子を起こすために使われました。益子は音に反応して手を伸ばし、バランスを崩して棚から落ちます。陶芸の壺が殺人トリックの装置として再配置される瞬間がかなり面白いです。

眠りの小五郎が棚から転落させたトリックを暴く

コナンは小五郎を眠らせ、眠りの小五郎として推理を披露します。自殺に見えた土屋益子の死は、瀬戸が仕掛けた時間差トリックだったと明かされます。

棚、縄、壺の中の携帯電話、着信音、足の傷、血痕が一本線でつながります。

瀬戸は泥酔した益子を蔵へ運び、高い棚の上に寝かせ、梁に結んだ縄を首にかけていました。朝に壺の中の携帯電話を鳴らし、益子を転落させたわけです。見た目の自殺が、被害者自身の反応を利用した罠だったと分かるのがゾクッとします。

瀬戸のシャツの口紅が決め手になる

瀬戸のシャツの背中には、土屋益子の口紅が付いていました。これは、瀬戸が泥酔した益子を担いで蔵へ運んだことを示します。

なぜ背中に口紅が付いたのかを考えると、瀬戸の犯行時の動きがかなり具体的に見えてきます。

大広間の座椅子にも口紅が付いており、瀬戸が益子を担いだ後に戻ってきた流れを補強します。壺の中の携帯電話でトリックが分かり、口紅で実行者が瀬戸だと固まります。小さな口紅の跡が、犯人特定の決め手になるのが気持ちいいです。

瀬戸の動機と風水丸の贋作が明かされる

瀬戸は犯行を認め、土屋益子が自分の作品を菊右衛門の作品と偽って高額で売っていたことが明かされます。風水丸も瀬戸が作った贋作でした。

事件は単なる殺人から、師匠の名と弟子の作品をめぐる屈辱の物語へ変わります。

瀬戸は菊右衛門の名に傷をつけたくなくて作品作りをやめようとしましたが、益子に作らなければ追い出すと脅されていました。怒りと屈辱が犯行へつながったわけです。推理の爽快感から、芸術家の誇りが殺人へ歪んだ苦い後味へ移っていきます。

事件の流れを短く整理

  • 小五郎が人間国宝の陶芸家・菊右衛門に招待され、コナン、蘭と共に菊右衛門邸を訪れる。
  • 菊右衛門邸で土屋益子、有田義彦、瀬戸隆一、大谷薫と出会う。
  • 工房見学中に新作「風水丸」が割れる。
  • その夜の宴会で、土屋益子が泥酔する。
  • 翌朝、益子が蔵で首を吊った状態で発見される。
  • 益子が風水丸を割ったことを苦にした自殺に見える。
  • コナンが足裏の汚れ、右足の傷、床の血痕に違和感を持つ。
  • 眠りの小五郎で、棚の上から転落させる時間差トリックが明かされる。
  • 瀬戸のシャツの口紅と、壺の中の携帯電話が証拠になる。
  • 瀬戸の作品を益子が菊右衛門の作品と偽って売っていた動機が明かされる。

アニメ「名陶芸家殺人事件」の犯人&トリック

犯人のフルネームは、瀬戸隆一です。被害者のフルネームは、土屋益子です。

この事件は、風水丸を壊したことを苦にした自殺ではなく、瀬戸が仕掛けた時間差トリックによる殺人です。

瀬戸は泥酔した益子を蔵の高い棚へ運び、壺の中の携帯電話を鳴らして転落させました。決め手は、瀬戸のシャツの背中についた益子の口紅、壺の中の携帯電話、足の傷と血痕です。

犯人

犯人は瀬戸隆一です。瀬戸は、菊右衛門の弟子として屋敷にいる人物で、土屋益子を殺害しました。

瀬戸は益子が自殺したように見せかけましたが、実際には棚・縄・携帯電話を使った罠を仕掛けていました。

被害者は土屋益子です。益子は風水丸を壊したことを苦にして自殺したように見えますが、それは瀬戸が作った偽装です。自殺に見える状況を作ったうえで、現場の細部に残った違和感が瀬戸の犯行を暴いていきます。

動機

瀬戸隆一の動機は、自分の作品を利用された屈辱と、師匠・菊右衛門の名を汚された怒りです。土屋益子は、瀬戸の作品を菊右衛門の作品と偽り、高額で売っていました。

背景

背景には、土屋益子による贋作販売があります。益子は瀬戸隆一の作品を、菊右衛門の作品として偽って売っていました。瀬戸にとって、自分の作品が勝手に師匠の名で売られることは、作り手としても弟子としても耐えがたい屈辱だったはずです。

この背景があるため、事件は単なる個人的な恨みではなく、陶芸家の名声と誇りが絡むものになります。

引き金

引き金になったのは、瀬戸が作品作りをやめようとしたことです。瀬戸は菊右衛門の名に傷をつけたくなかったため、これ以上作品を作ることを拒もうとしました。しかし益子は、作らなければ追い出すと瀬戸を脅しました。

師匠の名を守ろうとした瀬戸が、逆に屋敷から追い出される恐怖を突きつけられるのがかなり苦いです。

決定打

決定打は、自分の作品を利用された屈辱と、菊右衛門の名を汚された怒りです。瀬戸はその怒りを抱え、土屋益子の殺害に及びました。気持ちの出発点には師匠への敬意がありますが、それが殺人へ向かってしまったことは重く残ります。

守りたかった名声の場所で事件を起こしてしまう皮肉が、この動機の後味をさらに苦くしています。

トリック

この事件のトリックは、泥酔した益子を棚の上に寝かせ、携帯電話の着信音で転落させる時間差殺人です。瀬戸は梁に結んだ縄を益子の首にかけ、棚から落ちれば首吊りになる状態を作っていました。さらに風水丸を自殺動機に見せるため、瀬戸が作った贋作を壊れやすい状態にしていました。

陶芸作品の破損、蔵の首吊り、携帯電話の着信が一つの偽装としてつながっています。

準備

瀬戸は、宴会で泥酔した益子を蔵へ運びました。そして高い棚の上に益子を寝かせ、梁に結んだ縄を首にかけます。これにより、益子が棚から落ちた瞬間に首吊り状態になる仕掛けが作られました。

さらに益子の頭の近くに置いた壺の中へ、自分の携帯電話を隠しました。また、風水丸を自殺動機に見せる準備もしていました。瀬戸は自分が作った贋作の底にビー玉を挟み、落ちやすくしていたわけです。

壺の破損を、益子が自殺する理由として使うための下地が先に作られていました。

実行

瀬戸は朝、壺の中に隠した携帯電話を鳴らしました。着信音で目を覚ました益子は、音のする壺へ手を伸ばします。その動きで益子はバランスを崩し、高い棚から落ちます。

棚から落ちたことで、首にかけられていた縄が作用し、益子は首吊り状態になりました。その後、瀬戸は棚の近くに落ちた血痕を隠すため、遺体を元の血痕付近へ移動させました。益子の右足の傷は、棚の釘でふくらはぎを切ったものです。

転落の痕跡を処理しようとしたことで、逆に現場に不自然さが残りました。

発覚回避

瀬戸は、益子が風水丸を壊したことを苦にした自殺に見せかけました。蔵で首を吊ったように現場を整え、風水丸の破損と死を結びつけようとします。壺の中に携帯電話を隠すことで、トリックの発動装置を見えにくくしていました。

さらに棚の近くの血痕を隠すため、遺体を移動させています。この偽装は、見た目の説得力をかなり意識したものです。風水丸の破損、自殺に見える首吊り、蔵という場所がそろうことで、周囲は自殺と受け止めやすくなります。

ただし、細かい物証までは完全に消せなかったところに綻びが残ります。

綻び

綻びは、益子の足裏の汚れ、右足のふくらはぎの傷、棚のそばの血痕です。これらは、益子が普通に自殺したのではなく、高い棚の上に置かれていた可能性を示します。棚のそばの血痕は、益子が高所から落ちたことを示し、自殺説を崩します。

血で血痕を隠そうとした痕跡も、犯人が現場を後から調整したことを示しています。さらに、瀬戸のシャツの背中についた益子の口紅、大広間の座椅子についた口紅も綻びになります。壺の中に隠されていた瀬戸の携帯電話と、益子の携帯電話の電源が切れていたのに瀬戸が「出ない」と言った不自然さも重要です。

物理的な痕跡と言葉の違和感が合わさり、瀬戸の犯行が見えてきます。

決め手

決め手は、瀬戸のシャツの背中についた土屋益子の口紅と、蔵の壺の中に隠されていた瀬戸の携帯電話です。口紅は瀬戸が益子を担いで蔵へ運んだことを示し、携帯電話は着信音で益子を転落させる仕掛けを示します。さらに、益子の足の傷や棚のそばの血痕が、自殺ではなく棚の上から落ちたことを裏づけます。

これらの証拠が合わさることで、風水丸を苦にした自殺という見方が完全に崩れます。

足裏の汚れと右足の傷が自殺説を崩す

益子の足裏の汚れと右足のふくらはぎの傷は、彼女が通常の自殺行動をしたのではないことを示します。特に右足の傷は、棚の釘でできたものです。この証拠が、益子が棚の上に置かれていた可能性を示します。

首吊りの見た目だけでは説明できない傷が、事件の入口になっています。

棚のそばの血痕が転落を示す

棚のそばに落ちていた血痕は、益子が高い場所から落ちたことを示します。瀬戸はその血痕を血で隠そうとしましたが、その処理自体が不自然さとして残りました。この証拠が、「益子は自分で蔵で首を吊った」という見方を崩します。

血痕の位置を読むことで、現場で本当に起きた動きが見えてきます。

シャツと座椅子の口紅が運搬を示す

瀬戸のシャツの背中についた口紅は、泥酔した益子を担いだことを示します。大広間の座椅子にも口紅が付いており、瀬戸が益子を担いだ後に戻ってきた流れを補強します。この証拠が、「瀬戸は益子を蔵へ運んでいない」という見方を崩します。

口紅という小さな痕跡が、犯行時の動線をはっきり語っているのが気持ちいいです。

壺の中の携帯電話が時間差トリックを示す

蔵の壺の中に隠されていた瀬戸の携帯電話は、殺人トリックの発動装置でした。瀬戸は朝にその携帯電話を鳴らし、着信音で益子を起こして転落させました。この証拠が、「益子が自分の意思で首を吊った」という見方を崩します。

壺の中の電話が、棚・縄・転落の流れをつなぐ決定的なピースになります。

瀬戸の「出ない」という言い方が不自然さを示す

益子の携帯電話は電源が切れていました。それなのに瀬戸は電話時に「出ない」と言っています。この不自然さは、瀬戸が電話の状態や仕掛けを把握していた側だと示します。

何気ない言葉のズレが、壺の中の携帯電話と結びついて瀬戸の関与を強めます。

結末

眠りの小五郎の推理によって、土屋益子の死は自殺ではなく、瀬戸隆一の仕掛けた罠による殺人だと判明します。瀬戸は、益子が自分の作品を菊右衛門の作品と偽って売っていたこと、さらに追い出すと脅されていたことを動機として語ります。瀬戸は犯行を認め、目暮警部に連行されます。

事件としては、壺の中の携帯電話、棚の血痕、口紅の証拠によって決着します。風水丸も本物ではなく、瀬戸が作った贋作だと分かります。トリックはかなり綺麗に解けますが、師匠の名を守りたい気持ちと作品を利用された屈辱が絡むため、後味はかなり苦いです。

この結末は、推理の爽快感と人間ドラマの重さが同時に残ります。瀬戸の怒りには理解できる部分があっても、殺人という選択は戻せません。芸術家の誇りが殺意へ歪んでしまったことが、事件後にじわっと胸に残ります。

アニメ第98話・第99話「名陶芸家殺人事件」の感想&まとめ

アニメ第98話・第99話「名陶芸家殺人事件」は、陶芸家の静かな屋敷と携帯電話トリックの落差が印象的です。

推理は気持ちいいのに、瀬戸の動機にはかなり苦さが残ります。

①静かな陶芸家の屋敷から首吊りへ落ちる温度差が強い

人間国宝・菊右衛門の邸宅という落ち着いた舞台から、蔵での首吊り事件へ変わる流れがかなり強いです。

陶芸の静けさと蔵の不気味さのギャップが、前後編全体の空気を作っています。工房、風水丸、宴会、蔵の場面を知ったうえで見返すと、穏やかな描写まで不穏に見えてきます。

和の雰囲気の中にじわっと怖さが残る回です。

②携帯電話で首吊りを発動させるトリックが気持ちいい

棚、縄、壺の中の携帯電話、着信音がつながる時間差トリックがかなり面白いです。

犯人がその場にいなくても、電話の音で被害者を動かして殺人を完成させるのが巧いです。壺と携帯電話という異質な小道具の組み合わせも、この回ならではです。

足の傷や血痕、瀬戸の言い方の違和感を追い直したくなります。

③瀬戸の動機が芸術家の誇りと屈辱で苦い

瀬戸の動機は、自分の作品を菊右衛門の名で売られ、師匠の名を汚された怒りにあります。

師匠への敬意と自分の作品を利用された屈辱が同時にあるため、単純に割り切れない重さがあります。それでも殺人に進んだ事実は消えず、風水丸が贋作だったひっくり返しも後味を深くします。

推理の快感のあと、作り手の誇りが壊れていく苦さが残ります。

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