「水平線上の陰謀(ストラテジー)の犯人って誰?」
「水平線上の陰謀(ストラテジー)の犯人ってどんな動機だっけ?」
2005年4月9日に公開された劇場版名探偵コナン『水平線上の陰謀(ストラテジー)』。
小五郎が珍しく活躍はもちろん、各キャラの恋愛模様や水上でのアクションなど見どころが満載の映画です。
事件は巧妙なトリックと誤った推理によるミスリードが絡み合い、最後まで真相が見えない展開に。結局真犯人は誰なのかが分かりにくいと感じた人もいるでしょう。
そこでこの記事では、水平線上の陰謀(ストラテジー)の犯人を徹底解説!
犯人から犯行動機、使ったトリックまで紹介していきます。
※ここからはネタバレを含むので注意してください。
「水平線上の陰謀(ストラテジー)」の犯人は、日下ひろなりと秋吉美波子の2人!

水平線上の陰謀(ストラテジー)には二人の犯人が関わっていました。
第一の犯人:日下ひろなり(シナリオライター)
→ 15年前の沈没事故で亡くなった三等航海士の息子。父の復讐のために八代会長夫妻を殺害しようとするが、実は真犯人に利用されていた。
真犯人:秋吉美波子(八代商船の設計士)
→ 15年前の事故で父(沖田船長)を殺された娘。日下の復讐計画を利用し、さらなる復讐を遂げようとしていた。
事件は、日下の計画を秋吉が逆手に取り、より巧妙な犯行を企てることで複雑化していました。
日下ひろなりの犯行内容と犯行の動機を解説

日下は自身の目的を達成するため、八代グループの会長・八代延太郎とその妻・八代貴江を殺害する計画を立てました。
日下はシナリオライターという職業柄、事件をあたかも劇的な復讐劇のように見せる工夫を施しながら犯行を実行。
しかし、日下の計画は完璧ではなく、真犯人である秋吉美波子に利用されてしまうことになります。
日下ひろなりの犯行① 八代延太郎への襲撃
日下は、八代延太郎を地下マリーナに呼び出し、彼を海に突き落とす計画を立てました。犯行の流れは以下の通り。
- 八代延太郎の客室のドア下から、15年前の秘密を知っていると書かれた手紙を差し入れ、指定の場所に誘い出す。
- 指定された時間に現れた八代延太郎に対し、日下は「父の仇だ!」と叫びながら殴りかかり、もみ合いの末に八代を海へと突き落とす。
※ただし、ここで実際に八代を殺害したのは後に解説する秋吉美波子です
日下ひろなりの犯行② 八代貴江への襲撃
日下は、八代延太郎を殺害した後、妻・八代貴江も殺害しようとしました。しかし、この計画も秋吉美波子によって利用されてしまいます。
- 船のスタッフが持つ「マスターキー」を事前に盗んでおく
- 貴江の客室へ侵入する
- ナイフを持って貴江(実際には秋吉美波子の変装)に襲いかかり、その場で「貴江を殺した」と思い込み、部屋から出る。
秋吉美波子の犯行内容と犯行の動機を解説を解説

秋吉美波子の計画は、日下ひろなりの復讐計画を利用しながら、自身の本当の標的である八代家と海堂渡を抹殺すること。
秋吉は、日下の犯行をあたかも単独犯行であるように見せかけることで、自身のアリバイを作りつつ、目的を遂行しようとしました。
秋吉美波子の犯行① 八代貴江の殺害
日下は貴江の部屋に侵入し、貴江を殺したと思っていました。しかしそれは誤解。
本当に貴江を殺したのは秋吉美波子だったのです。
- 貴江の部屋に侵入し、殴って気絶させる。
- 自分が貴江になりすますために、貴江の服を着て髪型を整える。
- 日下が部屋に侵入し、日下に自身を襲わせる。
- もみ合ってるフリをして自らの腹部を軽く刺して血のりを出す。
- 日下に「貴江を刺した」と思わせる。
- 日下はその場を立ち去った後、気絶した本物の貴江を外へ運び、今度こそ本当にナイフで刺して殺害する。
秋吉美波子の犯行② 八代延太郎の殺害
八代延太郎は日下によって海に突き落としましたが、実はその直前に秋吉が介入し、最後の一撃を加えて殺害していました。
日下ともみ合っていた八代は、日下の首を絞めて馬乗りの姿勢になります。
そこへやって来た秋吉が背後からナイフで八代を刺殺。
そのまま、巴投げのように日下によって海に突き落とされて死亡しました。
こうして、八代は確実に死亡し、日下によって八代が殺害されたと思われる状況を作ったのです。
秋吉美波子の犯行③ 八代英人の殺害(過去の犯行)
実は秋吉は、事件が起こる半月前に、八代貴江の夫である八代英人を殺害していました。
殺害は事故を装ったもの。
八代英人が車を運転中に心臓発作を起こし、崖下から転落死する事件だったのですが、これは秋吉がスタングレネードを使って事故偽装をしたもの。
英人の車にスタングレネードを仕込み、自動車事故を誘発させていたのです。
日下ひろなりと秋吉美波子が使った事件のトリックとは?

日下と秋吉は、それぞれ異なるトリックを使い、捜査を撹乱していました。
日下ひろなりの使ったトリックは、録音した音声が鍵!

日下は事件の時間帯に、「自分が部屋で電話をしていた」 というアリバイを作るため、録音した音声を使いました。
- 事前に自分のシナリオを朗読した音声をICレコーダーに録音
- 犯行時間(午前10時15分頃)に自室の電話を受話器ごしにレコーダーの音声を流す
- 録音を流している間に自分は部屋を出て、八代延太郎と八代貴江の殺害を実行
- 犯行後、部屋に戻って電話を切ることで、あたかも最初から部屋で通話していたように見せかける
録音した音声を流すことで、秋吉美波子には「日下が部屋で電話をしながらシナリオを読んでいる」と思わせ、アリバイを作成。
自分が犯行時に部屋にいたと証明し、疑いを避けようとしました。
ただ、このトリックには矛盾点が存在。
秋吉が途中で話を挟めなかったことや、日下がICレコーダーを持っていたこと、日下本人が話していた証拠にはならないことを指摘され、日下のアリバイは崩れていきました。
秋吉美波子の使ったトリックは、日下のトリックを逆手に取った「犯人すり替えトリック」が鍵!

秋吉は日下の計画を逆に利用し、自分の復讐を遂げるために、「日下が真犯人である」ように見せるトリックを仕掛けました。
- 八代貴江(会長の妻)を気絶させ、自分が貴江になりすます
- 日下は「八代貴江を殺害するつもり」で部屋に侵入する
- 秋吉は 「自分の腹に血のりを仕込んで負傷したふり」 をし、日下に「自分が貴江を殺害した」と思い込ませる
- 日下が去った後、本当に八代貴江を殺害する
- 貴江の服を元に戻し、血のりを拭き取って現場を整える
- 日下ともみ合っていた八代延太郎を背後からナイフで刺して殺害する
これにより、秋吉は日下を真犯人に仕立て上げ、疑いを自分から完全にそらせようとしました。
犯人の日下ひろなり・秋吉美波子の犯行動機

日下ひろなりと秋吉美波子の動機は、それぞれ父親の敵討ち。
どちらも八代グループが関係した事故がきっかけで、犯行を決意していました。
日下ひろなりの犯行動機は、父親の復讐

日下ひろなりが犯行を決意したきっかけは、15年前のクルーズ船沈没事故で父親を失ったことにあります。
日下の父は三等航海士であり、第一八代丸の乗組員として働いていました。
しかし、事故は単なる不運な出来事ではなく、八代グループによる保険金詐欺の一環として意図的に引き起こされたものだったのです。
その後、大人になってから事件の真相を知った日下は、
- 自分の父は、船長と共に八代グループの陰謀によって殺された
- 船長の座を狙っていた副船長の海堂渡が加担し、船を沈める計画に協力していた
- 八代グループ会長と関係者たちは、何事もなかったかのように今も贅沢な生活を送り、何の罪にも問われていない
この事実を知り、父親の復讐として八代会長夫妻を殺害することを決意。
八代たちを殺害することで父親の無念を晴らし、自分が味わった喪失と同じ悲しみを八代一族にも与えようと考えたのです。
また、日下は「15年前の秘密を知っている」という脅迫めいた演出を加えることで、事件が単なる殺人ではなく、復讐劇として語られるように仕向けていました。
たとえ自分が捕まったとしても、八代グループの闇が世間に知られることになり、名誉も崩れ去ると考えていたのでしょう。
秋吉美波子の犯行動機も、父親の復讐

秋吉美波子の復讐の根源には、父・沖田船長の死があります。
15年前、秋吉の父は第一八代丸の船長を務めていました。
しかし、船が北大西洋上で沈没し、秋吉の父も死亡。この事故は、「避けられなかった氷山との衝突による沈没」とされていました。
長い間、父の死をただの不幸な事故として受け入れていた秋吉。
ただ、日下がトイレに立った際、偶然にも彼のパソコンを覗き見てしまい、15年前の事故が八代グループによる陰謀だったことを知ります。
衝撃の事実を目の当たりにした秋吉は、強い怒りと悲しみに。
父親は、八代グループと海堂渡の策略によって殺されたも同然。
しかも、八代グループの人間たちは今もなお権力を持ち、何の罪にも問われることなく、豪華なクルーズ船を造って優雅な航海を楽しんでいること。
そんな不条理を前にし、秋吉は復讐を決意してしまったのです。
水平線上の陰謀(ストラテジー)の事件を一言でいうと何が起きていたのか
『水平線上の陰謀』を一言でまとめるなら、15年前の沈没事故から続く二重の復讐劇です。
表向きは日下ひろなりが八代家へ復讐しているように見えますが、その裏で秋吉美波子がもっと大きな真相を書き換えていました。半月前の八代英人の事故死からアフロディーテ号の連続事件まで、全部が同じ流れに入っています。
この映画の事件は「15年前の事故」「半月前の事故」「船内の二重犯行」の3つに分けて考えるとかなり整理しやすいです。
15年前の第一八代丸沈没事故がすべての出発点
15年前、第一八代丸は北大西洋で沈没し、沖田船長と三等航海士が死亡しました。
ですがその事故は単なる海難事故ではなく、保険金目的の陰謀と乗っ取りの思惑が絡んでいました。日下と秋吉、2人の復讐はここから始まっています。
半月前に八代英人が事故死し、すでに復讐は始まっていた
八代英人は、アフロディーテ号の設計士であり、半月前に車ごと崖下へ転落して死亡しています。
表向きは心臓発作による事故死でしたが、実際には秋吉が仕掛けた事故偽装でした。つまり船内で事件が始まる前から、秋吉の復讐はすでに動いていたことになります。
アフロディーテ号の船内で八代延太郎と八代貴江が狙われた
処女航海中のアフロディーテ号では、八代客船社長の八代貴江が刺殺され、会長の八代延太郎も海へ落とされます。
ここまでは日下ひろなりの復讐が実行されたように見えます。ですが実際には、この場面で秋吉が日下の計画を上書きしていました。
日下の計画に秋吉が便乗し、真相が二重構造になっていた
日下は八代親子と海藤を狙う計画を立てていました。
秋吉はその計画を知り、自分の復讐を遂げるために日下が真犯人に見えるよう事件をすり替えます。
その結果、この映画の真相は日下だけでは説明できない二重構造になりました。
最後は海藤渡まで巻き込んだ船内爆破へ発展した
海藤渡は15年前の第一八代丸で副船長を務めていた人物で、事故に深く関わっていました。
日下も秋吉も海藤を復讐対象として見ていましたが、最後はアフロディーテ号そのものを沈める流れへ発展します。だから事件は単なる二重殺人では終わらず、豪華客船全体を巻き込む破壊計画へ拡大していきます。
日下ひろなりの犯行内容を時系列で整理
日下ひろなりの犯行は、父を死なせた八代家への復讐をかなり一直線に進めたものです。
録音音声でアリバイを作り、八代延太郎を地下マリーナへ呼び出し、八代貴江まで殺したつもりでいました。ですが実際には、その一部は秋吉に利用されていました。
日下の犯行を整理すると、「自分の復讐をやり切ったと思い込んだ実行犯」という立ち位置がはっきり見えてきます。
日下ひろなりの動機の出発点
日下ひろなりの父は、15年前の第一八代丸沈没事故で死亡した三等航海士でした。
日下は大人になってから、その事故が保険金目的の陰謀だったことを知ります。そこから八代家と海藤渡への復讐を決意しました。
八代延太郎を地下マリーナへ呼び出した理由
日下は「15年前の秘密を知っている」という脅迫文を送り、八代延太郎を地下マリーナへ呼び出しました。
そこで延太郎を人目のない場所へ誘導し、自分の復讐を直接果たそうとしたのです。地下マリーナは日下にとって延太郎を処理しやすい場所でした。
録音音声を使ってアリバイを作った流れ
日下は事前にシナリオを読む自分の声をICレコーダーへ録音していました。
犯行時間帯に自室の電話口からその音声を流し、秋吉に「部屋で電話をしながら原稿を読んでいる」と思わせます。こうして自分は部屋にいたように見せかけながら、実際には殺害へ動いていました。
八代延太郎を海へ突き落としたところまでが日下の犯行
日下は地下マリーナで延太郎と揉み合い、そのまま海へ突き落とします。
ここまでは確かに日下の直接行動で、本人も自分が復讐を進めているつもりでした。ですが延太郎の死を決定づけたのは、このあと秋吉が加えた一撃でした。
八代貴江を刺したと思い込まされた流れ
日下は八代貴江の部屋に侵入し、貴江を刺したつもりでその場を去ります。
ですが実際には秋吉が貴江へ成り代わっていて、自分の腹に血のりを仕込んで負傷したふりをしていました。つまり日下はこの時点で、すでに秋吉のトリックに引っかかっていたことになります。
日下はどこまで本気で”復讐を完了した”と思っていたのか
日下は八代親子を自分の手で始末したと思い込み、さらに海藤渡まで狙う計画を残していました。
コナンに追い詰められた時も、自分の復讐はかなり進んだと信じていたはずです。だから彼は真犯人ではないものの、”偽の犯人”ですらなく明確な実行犯でした。
秋吉美波子の犯行内容を時系列で整理
秋吉美波子の犯行は、日下よりもっと早く、もっと深いところから始まっています。
半月前の八代英人の事故死から、八代貴江への成り代わり、八代延太郎へのとどめ、海藤渡への執着、そしてアフロディーテ号を沈める最終計画まで、全部が秋吉の復讐の線です。
秋吉美波子を時系列で追うと、彼女が”日下の共犯”ではなく”日下を利用した真犯人”だったことがはっきり見えます。
秋吉美波子は半月前に八代英人を事故に見せかけて殺していた
秋吉は事件が始まる半月前に、八代英人を事故に見せかけて殺しています。
英人の車へ細工をし、事故死に見える形へ持ち込みました。つまり秋吉の復讐は、船内事件より前からすでに始まっていました。
八代貴江を先に気絶させ、自分が成り代わっていた
秋吉は日下の計画を知ったあと、先に八代貴江を気絶させて自分が代わりにその場へ入ります。
だから日下が刺した相手は、本物の貴江ではなく秋吉でした。成り代わりの時点で、秋吉は日下を自分の偽犯人にする準備を終えていたことになります。
日下に”自分が八代貴江を刺した”と思わせたトリック
秋吉は自分の腹へ血のりを仕込み、日下の前で刺されたように見せました。
これによって日下は、自分が八代貴江を殺したと信じ込んだままその場を去ります。秋吉のトリックは、日下自身を証言者代わりにしてしまうところがとても悪質です。
日下が去ったあと本物の八代貴江を殺害した流れ
日下が去ったあと、秋吉は本物の八代貴江を殺害し、現場を整え直します。
服を戻し、血のりを拭き取り、日下が真犯人だと自然に思える形を作りました。だから貴江殺害の本当の実行犯は秋吉です。
八代延太郎にとどめを刺したのは秋吉だった
地下マリーナで日下と揉み合っていた延太郎は、一度は優位に立っていました。
ですがそこへ秋吉が背後からナイフで刺し、致命傷を与えます。海へ落としたのは日下でも、延太郎にとどめを刺したのは秋吉でした。
最後に海藤渡まで狙った理由
海藤渡は第一八代丸で副船長を務め、沖田船長を死なせる陰謀へ加担していた人物です。
だから秋吉にとって海藤は、八代家と並ぶ明確な復讐相手でした。事件の最後に海藤まで巻き込もうとしたのは、その因縁を終わらせるためです。
アフロディーテ号そのものを沈めようとした最終計画
秋吉は自分が設計した船の構造を知り尽くしていて、爆弾の配置まで計算していました。
目的は証拠隠滅だけでなく、父が味わった孤独と絶望を海の上で復讐相手に味わわせることでもあります。だから秋吉の復讐は、最後に船そのものの破壊へ向かいました。
日下ひろなりと秋吉美波子の役割の違いを整理
この映画が分かりにくく感じる最大の理由は、日下と秋吉がどちらも復讐者だからです。ですが役割で分けると、日下は自分の復讐を果たしたつもりの実行犯で、秋吉はその復讐劇を利用して真相を書き換えた真犯人です。似ているようで、動き方も執着の向きもかなり違います。
日下と秋吉の役割を分けるだけで、『水平線上の陰謀』は”犯人2人の映画”から”真犯人が一人上にいた映画”へ見え方が変わります。
日下は”父の復讐を果たしたつもりの実行犯”だった
日下は父を死なせた八代家と海藤へ復讐するため、自分で計画を立てて動きました。
録音音声のアリバイも、自分なりに考えた犯行です。だから日下は偽物ではなく、あくまで実行犯です。
秋吉は”日下の復讐劇を利用した真犯人”だった
秋吉は日下の計画を知り、それを自分の復讐へ利用しました。
日下に貴江殺害を思い込ませ、延太郎の死まで上書きし、最後は船そのものを沈めようとします。だから日下より一段上から全体を書き換えた存在が秋吉です。
八代夫妻殺害のどこから秋吉が上書きしたのか
八代貴江に関しては、日下が刺した時点ですでに秋吉が成り代わっていました。
八代延太郎に関しても、日下が海へ落としただけではなく秋吉が背後から刺して致命傷を与えています。つまり八代夫妻の殺害は、見えている以上に秋吉が主導していました。
2人とも復讐者だが、標的と執着の向きが違っていた
日下は父を死なせた八代家と海藤へ比較的まっすぐ復讐を向けています。
秋吉は八代家だけでなく海藤へも執着し、さらに船そのものを沈めることまで考えていました。同じ復讐者でも、秋吉のほうがより執念深く、視野も広いです。
この違いを明確にすると事件全体がかなり読みやすくなる
日下だけを見ると「犯人は日下」で話が終わってしまいます。
ですが秋吉の上書きまで見ないと、八代英人の死も、貴江の成り代わりも、海藤がなぜ最後まで危険だったのかも説明できません。
だから2人の役割の違いを整理することが、犯人記事ではとても大切です。
のためなら手順も他人も平然と利用する人物です。そこが、日下より秋吉のほうが”真犯人らしい”と感じる理由になっています。
海藤渡はなぜ狙われたのか
海藤渡は、八代家とは別にこの映画でかなり重要な復讐対象です。
15年前の第一八代丸で副船長を務めていて、沖田船長の死にも深く関わっていました。だから日下にとっても秋吉にとっても、海藤は”八代家の次に消すべき相手”として並んでいたことになります。
海藤渡をどう位置づけるかで、この映画が”八代家への復讐”だけではなかったことがよく分かります。
海藤渡が15年前の事故にどう関わっていたのか
海藤は第一八代丸で副船長を務めていました。
事故の裏で船長の座を狙い、八代グループ側の思惑に乗った人物として語られています。つまり海藤は単なる乗組員ではなく、15年前の陰謀の実行側に近い存在でした。
なぜ八代家の次に海藤が標的になったのか
八代家が事故の中心なら、海藤は現場でそれに加担した人物です。
だから日下にとっても秋吉にとっても、復讐の線から外せない相手でした。八代家だけを消して終わりでは、15年前の因縁は完結しなかったわけです。
海藤は日下の標的ではなく秋吉の標的だったのか
海藤は日下の標的でもあり、秋吉の標的でもありました。
日下は最初から海藤も殺すつもりでいて、秋吉もまた父の仇として海藤を許していません。だから海藤は、二人の復讐が唯一きれいに重なる相手だったとも言えます。
海藤を巻き込むことで事件が単なる二重殺人では終わらなくなった理由
海藤が標的に入ることで、事件は八代親子だけの連続殺人ではなく、15年前の船内陰謀そのものの清算になります。しかも船長である海藤が危険にさらされることで、船そのものの安全も崩れていきます。
だから海藤の存在が、事件を客船全体の危機へ広げていました。
小五郎の推理はなぜ一度外れたのか
『水平線上の陰謀』は”小五郎が活躍する映画”として語られますが、実は一度推理を外しています。
日下ひろなりだけを犯人だと考えても流れとしては成立してしまうぶん、秋吉の上書きトリックがかなり強かったからです。そこから最後に真相へ届く流れがあるからこそ、小五郎の活躍もさらに印象に残ります。
小五郎の推理が一度外れるのは失敗ではなく、秋吉美波子の真犯人性を際立たせるための大事な段階でした。
日下だけを犯人だと思っても不自然ではなかった理由
日下には動機があり、アリバイトリックもあり、実際に延太郎襲撃までしています。
だからコナンが日下を犯人として追い詰めたこと自体は、推理としてそこまで不自然ではありません。むしろ観客もその段階では納得しやすい形でした。
秋吉の成り代わりトリックが小五郎の目を欺いた
秋吉が八代貴江へ成り代わったことで、日下の犯行は一見すると全部説明できるように見えました。
しかも秋吉自身は落ち着いた被害者側の顔で振る舞うため、警戒しにくいです。だから小五郎だけでなくコナンまで一度は日下の筋へ乗せられます。
小五郎の推理が外れたことで秋吉の真犯人性が際立つ構図
もし最初から秋吉が犯人だと見えていたら、この映画の意外性はかなり弱くなっていたはずです。
日下が表の犯人として成立しているからこそ、秋吉の真相が後半で強くひっくり返ります。小五郎の一度の外れは、そのための大きな土台でした。
それでも最後に小五郎が真相へ届いたところがこの映画の強み
小五郎は最終的に、自分が秋吉を無実だと確かめたかったからこそ調べ続け、逆に真相へたどり着きます。
英理に似ているから犯人ではないと思いたかったのに、調べるほど彼女が怪しくなったという流れが切ないです。そこまで含めて、小五郎の活躍がこの映画の大きな魅力になっています。
水平線上の陰謀(ストラテジー)で絶対に拾いたい細かい論点
この映画は犯人が2人いるだけでなく、誰が誰をどこまで殺したのかも少し混ざりやすい作品です。
だから細かい論点を拾っておくと、日下ひろなりと秋吉美波子の役割の違いがかなりはっきりします。犯人の名前だけで終わらせず、事件の分担まで整理することが犯人記事では大切です。
細部まで押さえると、『水平線上の陰謀』は”二重犯行の映画”というより”真犯人が一人上にいた映画”として見えてきます。
八代英人を殺したのは誰だったのか
八代英人を半月前に事故死へ見せかけて殺したのは秋吉美波子です。
日下の復讐とは別に、秋吉は英人を先回りして消していました。ここがあるから、真犯人としての秋吉の重さが一気に増します。
八代延太郎を本当に殺したのは誰だったのか
延太郎を海へ落としたのは日下です。ですが致命傷を与えたのは、背後から刺した秋吉でした。
だから”本当に殺したのは誰か”と聞かれたら、秋吉美波子と答えるのが自然です。
八代貴江を刺したのは誰だったのか
日下が刺したと思っていた相手は、成り代わっていた秋吉でした。
本物の貴江を殺したのは、そのあとで秋吉です。だから八代貴江殺害の実行犯も秋吉美波子です。
日下はなぜ秋吉に利用されたのか
日下には明確な動機と行動力があり、しかも自分が正しい復讐をしていると思い込んでいました。
だから秋吉から見ると、真犯人に見せかけるには理想的な”本物の偽物”でした。小五郎やコナンの目を欺くうえでも、日下は都合がよかったのです。
秋吉はなぜ自分まで被害者に見せかけたのか
自分が被害者に見えれば、警察の疑いは大きく遠のきます。
しかも日下に「自分が殺した」と思わせられれば、真犯人まで日下で固定しやすくなります。秋吉は自分を守るために、もっとも安全な位置へ自分を置きました。
海藤渡はどこまで真犯人の標的だったのか
海藤は秋吉にとっても明確な標的でした。八代家と並んで、父の死へ直接関わった人間だからです。
だから海藤を巻き込む計画は、証拠隠滅ではなく秋吉自身の復讐にも直結していました。
アフロディーテ号爆破は証拠隠滅でもあったのか
アフロディーテ号の爆破は、残りの標的を殺すだけでなく証拠を海へ沈める意味もありました。
乗員乗客ごと飲み込んでしまえば、犯行の細部は分かりにくくなります。だから爆破は復讐の完成であり、同時に証拠隠滅でもありました。
この映画が”犯人2人”と言われる理由と”真犯人は秋吉”と言われる理由の違い
日下ひろなりも確かに犯行を実行しています。だから「犯人は2人」という説明は間違っていません。ですが半月前の英人殺害、貴江への成り代わり、延太郎へのとどめまで含めると、真犯人は秋吉美波子だと言うほうがより正確です。
「水平線上の陰謀(ストラテジー)」の犯人のまとめ
「水平線上の陰謀(ストラテジー)」では、日下ひろなりと秋吉美波子の二人が事件の鍵を握る存在でした。
日下の計画は完璧ではなく、真の黒幕である秋吉美波子に利用されることに。一方の秋吉は日下の犯行を巧みに操りながら、自らのターゲットを確実に仕留めていきました。
特に、日下が犯人だと思わせる演出と、最後に秋吉の本当の狙いが暴かれる展開は、最後まで視聴者を惑わせるポイントとなっています。
真犯人が誰なのか、どのようなトリックが使われていたのかに注目しながら観ると、より深く楽しめる作品です。
ぜひ犯人の視点で映画を楽しんでみてください!
【関連記事】水平線上の陰謀(ストラテジー)についてはこちら↓

【関連記事】過去の映画コナンの犯人一覧はこちら↓

【関連記事】コナンの歴代の映画についてはこちら↓

【関連記事】名探偵コナンの映画のランキングについてはこちら↓


コメント