「長谷部睦夫の正体は何?」
「隻眼の残像の長谷部は味方?」
映画、隻眼の残像(フラッシュバック)に登場した長谷部睦夫(はせべむつお)。
検事として登場したのですが、本当の正体は何者なのでしょうか?
今回は隻眼の残像に登場した長谷部睦夫について徹底解説していきます!
※この記事はネタバレを含むため、まだ知りたくない方は注意してください!
長谷部睦夫は原作に登場する?漫画&アニメの登場回はある?

長谷部睦夫は漫画やアニメでは今の所登場していません。
映画の特別キャラクターとして2025年に初めて登場。
その後に漫画&アニメにも登場していません。映画のキャラクターが逆輸入として登場することは「綾小路警部」のこともあるので、ゼロではありません。
今の所登場していません。
長谷部睦夫の声優は関智一さん

今回のクールなキャラの長谷部睦夫の声優さんは関智一です。
関さんは熱血から狡猾まで幅広く演じ分ける実力派で、今作でも長谷部睦夫の二面性を見事に表現しました。
冷徹なセリフに潜む揺らぎや、正体を現した後の柔らかな語り口など、細かな演技がキャラクターに命を吹き込んでいます。
こうした声の演出も相まって、長谷部睦夫は劇場版コナンのゲストキャラの中でも屈指の記憶に残る存在となったのです。
長谷部睦夫の正体は内閣情報調査室(内調)

長谷部睦夫の最初は検事として登場しました。
鮫谷が亡くなった事件の、東京地検から派遣されていた検事として登場。
ただ、最後の犯人がわかるシーンで長谷部睦夫の正体が内閣情報調査室、通称:内調(ないちょう)であることが判明。
検事ではなく、政府の人間として今回の事件に参画していたのです。
内閣情報調査室…通称:内調(ないちょう)とは?

内調は実在し、首相や閣議(内閣の会議)に安全保障・外交・テロ対策等の速報を上げるインテリジェンス機関です。
現実でも約700人規模とされ、自衛隊・警察庁・外務省など各省庁の情報を束ねる「ハブ」的組織。
原作やアニメの『名探偵コナン』では、公安警察(警察庁警備局)やFBIがよく描かれますが、“内調”が前面に出たのはこの映画がほぼ初。
つまり長谷部の登場によって、コナン世界の事件スケールが 「県警レベル ⇒ 国家安全保障レベル」 に引き上げられたわけです。
内閣(≒首相官邸)の意向を背負う人物が動くとなれば、警察も検察も「事件の背後に国家機密が絡む」と悟って慎重な姿勢を取らざるを得ません。
長谷部睦夫が内調として鮫谷の事件を追っていた理由とは?
隻眼の残像の犯人は、政府に対して機密情報を使って脅迫をしたのが、ざっくりとした犯人の動機です。
そこに鮫谷は公安の警察として、事件を追っていました。
対して長谷部は政府の人間として、事件を追っていました。
政府としては、日本と米国の機密情報であるため、万が一それが漏れた時には国の信頼に繋がります。
犯人を捕まえたとしても警察の人間に一回経由するよりも、政府の人間としてその情報を握りつぶす必要があるので、長谷部が動いたという背景です。
長谷部睦夫が身分を“検事”と偽った理由とは?

長谷部が内調の調査官が表立って動くと「首相官邸が極秘捜査をしている」と外部に悟られ、外交上の摩擦や世論の過剰反応を招きかねません。
検察官という“正規法執行機関”の肩書きを借りることで、
- 地方警察に合法的に指示・資料請求ができる
- 検察特有の強制捜査権(令状請求)を行使しやすい
というメリットがあります。
事件の中で長谷部が「検察主導で行く」と高圧的だったのは、この偽装を守る盾でもあったとわかりました。
長谷部睦夫が検事として長野県で捜査ができた背景

今回、長谷部睦夫が検事として長野県警で捜査が出来たのには“協力者”が必須。
隻眼の残像でも“黒田管理官”に頼んで、事件に加われたと言っていました。
警視庁の黒田管理官に事件に対する権利もありますが、更にその上の権利が実はあります。
黒田管理官の正体は、警察庁警備局警備企画課の裏理事官です。降谷零の上の立場におり、警察の人事なども軽くできるような立場です。
そこで今回も長谷部が政府の人間と知っており、検事として長野県での捜査も可能にしたという背景が考えられます。

隻眼の残像での長谷部睦夫の印象的なシーン

劇中の長谷部睦夫は、その登場シーンから強烈な印象を残します。
東京から派遣されてきた彼は、長野県警や警視庁の捜査陣に対し
長谷部睦夫「我々の指揮下にあることを忘れないでください」
と強硬な態度で主導権を握ろうとします。
この高圧的な振る舞いにより、現場の警察陣との間に緊張感が生まれ、一時は対立すら感じさせました。
しかしその迫力あるやり取りは、観る側に長谷部の只者ではない雰囲気を印象付けるのに十分でした。
長谷部睦夫の登場にコナンが隠れた理由とは?
今回の映画の謎の部分として、長谷部睦夫が会議室に現れた瞬間のコナンの反応です。
なんとコナンが、彼の姿を見てとっさに机の下に身を隠したのです。
普段は好奇心旺盛に事件関係者へ首を突っ込むコナンが、新顔の検事から身を隠すという異例の行動を見せたため、観客も「一体なぜ?」と驚いた人も多いはず。
このシーンは序盤から長谷部の存在がただならぬものであることを示唆しています。作中でも理由は明言されませんが、コナンが本能的に警戒したとも考えられます。
検事ではなく内調として身分を明かすシーン
クライマックス、事件の真相が解明される局面で、長谷部睦夫はついに自らの素性を明かします。
捜査中に垣間見せた“検事らしからぬ”行動や洞察力に周囲が疑問を抱いたところで、彼は「内閣情報調査室の者だ」と告白するのです。
最初は傲慢に見えた彼の言動がここで全て繋がります。尊大な振る舞いも全て国家規模の極秘任務ゆえ…終盤のこの暴露シーンは、本作屈指のハイライトです。
国を守るために様々なプレッシャーから解放されたシーンとなります。
隻眼の残像における長谷部睦夫の役割と存在意義

長谷部睦夫は、『隻眼の残像』の物語全体において極めて重要な役割を担っていました。
まず第一に、長谷部の存在が物語のスケールを一気に“国家レベル”へ引き上げました。
単なる地方事件ではなく、日本政府を揺るがす極秘情報漏洩事件へと発展したことで、物語の深みと広がりが増しています。
長谷部が内閣情報調査室のエージェントであったことは、それ自体が本作のキー要素でした。長谷部の存在でミステリーであると同時に情報戦の要素も帯びた作品となりました。
長谷部睦夫は謎解きの推進役としても機能していた
彼は内調の立場から犯人がどこで衛星通信を傍受したのか調査し、「八ヶ岳付近だ」と突き止めていました。この情報が10ヶ月前の雪崩事故と衛星ハッキング事件を結びつけ、警察上層部も捜査に乗り出す契機となったのです。
実際、大和敢助警部が巻き込まれた雪山遭難事件の裏に国家規模の陰謀が隠れていると見抜いたのは長谷部たち内調チームの働きがあってこそでした。
つまり、長谷部睦夫は本筋の謎を解き明かす上で欠かせない知恵と情報の提供者だったのです。
そして物語終盤、犯人が追い詰められる中、長谷部が正体を現し捜査陣に加勢したことは、クライマックスの盛り上がりをさらに高めました。
彼が国家の代表としてその場にいたことで、犯人逮捕は単なる刑事事件の解決に留まらず、「国家の安全保障を守る」という大義にまで昇華されます。
長谷部睦夫は本作のテーマを一段と重厚にし、物語に“国家対策”という縦軸の深みを与えたと言えます。
長谷部睦夫はなぜ心に残るキャラクターなのか?

劇場版初登場ながら、長谷部睦夫は多くの観客の心に強い印象を残しました。その理由の一つは、やはりギャップの魅力でしょう。
序盤では傲慢で嫌なヤツに見えていた彼が、物語の真相と共に実は味方側のキーパーソンだったと判明する展開に、「長谷部、実はいい奴じゃん!」と驚きつつも心を掴まれた観客も多いです。
一度は嫌悪した人物を最後には頼もしく感じてしまう…。この感情の翻転こそ、長谷部キャラ最大の魅力と言えます。
また、彼の圧倒的な存在感と頼もしさも心に残る理由でしょう。劇中で長谷部が見せた決断力・行動力、そして頭脳明晰さは、観ていて爽快感があります。
峻烈な物言いで現場を仕切る姿には思わず圧倒されますが、それが単なる独善ではなくちゃんと裏打ちされた自信と使命感に基づいていると分かったとき、長谷部睦夫という人物が一気にカッコよく見えてくるのです。
終盤、犯人に銃口を向け対峙するシーンは、まるでスパイ映画のクライマックスのような痺れる瞬間でした。観客はいつの間にか「長谷部頑張れ!」と応援したくなる、そんな不思議な魅力が彼にはあります。
長谷部睦夫の今後の活躍に期待
『隻眼の残像』に登場した長谷部睦夫は、一般観客からコアなファンまで心を掴んだ魅力的なキャラクターでした。
物語を陰で動かすインテリジェンスな活躍、正体を知ったときの痛快なギャップ、そして作品世界に新風を吹き込む設定…と、熱く語ってきましたが、少しでもこの長谷部睦夫という人物の魅力が伝わり、「もっと知りたい!」と思っていただけたなら幸いです。
劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』をご覧になっていない方も、ぜひ本作をチェックして長谷部睦夫の活躍を目に焼き付けてください!



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