2003年3月3日放送の「夕日に染まった雛人形」。
前回のアニメ放送は「黒の組織との接触」でした。
前回の話では組織との対決で、コナンがなんとかロッカーに隠れて難を逃れました。
その軽い続きでこの話で灰原の父親である宮野厚司について初めて触れます。
今記事では312話・313話「夕日に染まった雛人形」は原作のお話なのか?アニオリなのか?などを簡単なあらすじを含めて解説します。
※ここからは簡単なネタバレを含むため、注意してください。
【更新中】アニメコナンの最新話一覧
以下記事ではアニメコナンの最新情報を更新してるので、ぜひチェックしてください↓
アニメ312話・313話「夕日に染まった雛人形」は何巻?原作で何話?
アニメ放送されている「夕日に染まった雛人形」は原作コナンの話となり、対象の単行本38巻です!
名探偵コナン38巻に掲載されている話↓
File1:新兵器!
File2:意外なお宝
File3:歩美の心配
File4:夕陽と階段
File5:汚れたヒーロー
File6:狼たちの影
File7:狼になれなかった男
File8:服部平次絶体絶命!(1)
File9:服部平次絶体絶命!(2)
File10:服部平次絶体絶命!(3)
アニメ「夕日に染まった雛人形」の簡単なあらすじ

公式HPのあらすじはこちら↓
古い雛人形を譲ってくれるというので、歩美の知り合いの観野家を訪れたところ、盗難事件が発生した! 盗まれたのは、骨董の掛け軸。弥生が子供達に甘酒をご馳走しようと、偶然、皆で家を空けていた数分間の犯行であった。
部屋が荒らされていたため、犯行は当初、ただの物取りだろうと思われたが、推理を巡らせたコナンは、犯人は身近にいるとほのめかす… 掛け軸を欲しがり、弥生に跳ね除けられていた隣人の津曲か、骨董の掛け軸に興味を示していた鑑定士・三重が犯人だと疑われるが…
コナンの推理が、事件の意外な真相を暴いてゆく!
https://websunday.net/episode/12015/
アニメ「夕日に染まった雛人形」の登場人物

「夕日に染まった雛人形」の登場人物
・江戸川コナン
・灰原哀
・吉田歩美
・小嶋元太
・円谷光彦
【関連記事】コナン「黒の組織」の登場回を大公開|漫画&アニメ
アニメ「夕日に染まった雛人形」のhuluやアマプラはある?
アニメ「夕日に染まった雛人形」はhuluで配信されています。
コナンを取り扱っているVODでは、様々なアニメコナンが見れるので登録をおすすめします!
【関連記事】映画「名探偵コナン」が無料で見放題の配信サイト
アニメ「夕日に染まった雛人形」のネタバレ&伏線

アニメ「夕日に染まった雛人形」は、第312話・第313話で描かれる前後編。
雛祭りと少年探偵団の日常を描くやわらかい回でありながら、灰原哀の父・宮野厚司に関する情報が出る、かなり見逃せない回です。
事件本体は観野家の掛け軸「雷神」をめぐる盗難偽装として完結します。
ただ、コナン全体で見ると、宮野家の情報と灰原が少年探偵団の日常に自然にいる空気が同居しているのが、この回の大きな見どころです。
灰原の父・宮野厚司の名前が出る
この回で確定する大きなポイントは、灰原哀の父の名前が宮野厚司だと語られること。
観野家の雛人形事件そのものとは別に、冒頭で灰原の家族情報が出るため、日常回のように見えてかなり重要な情報が入っています。
雛祭りのやわらかい空気の中で、急に宮野家の話が差し込まれるのが印象的です。
コナン全体で見ると、宮野家は黒の組織やAPTX4869、灰原の過去を考えるうえで外せない存在。
灰原の父の名前が出ることで、彼女がただ組織から逃げた少女ではなく、研究者の家族として複雑な背景を背負っていることが改めて見えてきます。
事件の推理とは直接関係しないのに、灰原というキャラの奥行きを一気に深める情報なんですよね。
この回だけで宮野厚司の全貌が分かるわけではありません。
けれど、名前が出るだけでも、灰原の家族や研究の背景がシリーズ全体へ広がっていく感じがあります。見返すと、雛人形の可愛い導入の裏で、宮野家という重い縦軸が静かに置かれているのがゾクッとします。
宮野厚司がマッドサイエンティストと呼ばれていた
この回では、宮野厚司が学界から追放されたマッドサイエンティストと呼ばれていた人物として語られます。
この表現はかなり強いです。単に灰原の父の名前が出るだけでなく、その人物像に不穏な色がつくため、宮野家の研究背景が一気にただならぬものに見えてきます。
コナン全体で見ると、宮野厚司の評価は、黒の組織が関わる研究や灰原の過去を考える材料になります。ただし、この回だけで研究内容や薬の全貌を断定することはできません。
大事なのは、「マッドサイエンティスト」という言葉が、灰原の家族背景に不穏さを加える情報として出てくること。
灰原の口から父の評価に関わる言葉が出ることで、日常の中に黒の組織側の影がふっと差し込みます。
明るい少年探偵団回のはずなのに、灰原の一言だけで空気が少し冷えるのがこの回の面白さです。
灰原の両親は研究中の事故で亡くなったと聞かされていた
この回では、灰原が両親の死について、研究中の事故で亡くなったと聞かされていたことも分かります。
ここで大切なのは、「そう聞かされていた」という情報に留めることです。この回だけで事故の詳細や真相が確定するわけではありませんが、灰原の孤独や宮野家の過去を考えるうえではかなり重い一言です。
コナン全体で見ると、灰原の両親の研究と死は、黒の組織や薬の背景に関わる長期要素。
灰原が幼い頃から何を知らされ、何を失ってきたのか。その断片が見えることで、普段のクールな態度の奥にある寂しさも少し見えてきます。
雛祭りという家族や子どもの行事に近い空気の中で、灰原の家族喪失が語られるのが胸にきます。
観野家の盗難事件とは直接つながらない情報ですが、灰原のキャラ理解にはしっかり残ります。
歩美が雛人形を大切に思う日常の横で、灰原にはもう戻れない家族の話がある。この対比が静かに効いています。
見返すと、明るい日常と灰原の過去の重さが同じ回に並んでいて、後味に深さが出ています。
灰原の研究目的に関する意味深な発言がある
この回では、灰原が自分の研究目的について意味深に触れます。
ただし、その研究内容や薬の全貌はこの回では明かされません。ここで出るのは、宮野家の研究と灰原の過去に関する不穏な余白です。言葉の量は多くなくても、シリーズ全体を知っているとかなり引っかかる場面です。
灰原の研究はAPTX4869や黒の組織の目的を考えるうえで長く追われるテーマ。
「この時点では全貌が分からないけれど、明らかに意味がある」と感じさせる置き方が上手いです。
雛人形と掛け軸の事件は、あくまで観野家内で完結します。
けれど灰原の研究に関する言葉は、この回だけでは閉じません。見返すと、日常回の中でさらっと語られる灰原の研究背景が、後の黒の組織編へ向かう小さな不穏さとして効いてきます。このさりげなさが、コナンらしくて好きです。
アニメ「夕日に染まった雛人形」のあらすじ&事件の流れ

アニメ「夕日に染まった雛人形」は、雛祭りが近づき、歩美が雛人形に反応するところから始まります。黒の組織回の緊張から一転して、少年探偵団の日常と雛祭りの明るさへ戻る導入がとてもやわらかいです。
ただ、観野家で七段飾りを並べる話は、やがて掛け軸「雷神」の盗難騒ぎへ変わっていきます。
殺人事件ではありませんが、雛人形の配置、デジカメ写真、歩美の「階段」という言葉が一本線でつながる、日常ミステリーとして気持ちいい前後編です。
雛祭りが近づき、歩美が雛人形に反応する
物語は、雛祭りが近づき、歩美が人形店の雛人形に反応するところから始まります。
以前、元太が歩美の女雛を壊したことも話題になりますが、元太はそのことをあまり覚えていません。ここはちょっとコミカルで、少年探偵団らしい日常感があります。
ただ、歩美にとって雛人形はただの飾りではなく、大切な思い入れがあるものとして見えてきます。この気持ちが、後の観野家の七段飾りの話へつながります。雛祭りの可愛い導入なのに、歩美の小さな寂しさも混ざっているのが温かくて、少し切ないです。
観野家の七段飾りを並べる条件が出る
歩美は、観野家の七段飾りをきちんと並べられれば譲ってもらえると話します。
コナン、灰原、歩美、元太、光彦は観野家へ向かいます。歩美にとっては、壊れた雛人形の代わりになるかもしれない大きなチャンスです。
視聴者が気になるのは、なぜ雛人形を譲るのに条件があるのかという点です。ただ物をあげる話ではなく、人形を大切にできる子かどうかを見ているような雰囲気があります。歩美は期待していて、少年探偵団も協力する気満々で、雛祭りらしいワクワクがあります。
観野節子と観野弥生が登場する
観野家では、観野節子と観野弥生が登場します。弥生は、人形を大切にしてくれる子か見定めるための条件だったと説明します。ここで、観野家側にも古い品や人形への強い思い入れがあることが見えてきます。
この価値観は、後の掛け軸「雷神」への思いにもつながります。弥生がなぜ品物をそこまで大切にするのか、観野家にはどんな大事な物があるのか。雛人形を譲る優しい話の中に、大切なものを手放したくない感情が静かに置かれます。
七段飾りを並べる中で、雛人形の配置が意識される
少年探偵団は、観野家の七段飾りを並べていきます。男雛と女雛の位置、段ごとの人形、道具の並べ方など、雛人形の配置が自然に意識されます。最初は歩美のための作業ですが、後でこの配置そのものが事件の手がかりになります。
ここで面白いのは、日常の飾りつけがそのまま推理の下地になっているところです。誰が雛人形をよく知っているのか、誰が配置を動かせるのか。可愛い雛壇の作業が、あとで犯人像を絞る材料へ変わるのがコナンらしいです。
掛け軸「雷神」と津曲水貴の「風神」が話題になる
観野家には掛け軸「雷神」があり、津曲水貴は対になる「風神」を持っています。津曲は「雷神」を欲しがっており、三重芳春とともに観野家へ来て、譲ってほしいと頼みます。ここで、雛人形の話に骨董品をめぐる緊張が混ざります。
視聴者が引っかかるのは、津曲が本当に「雷神」を手に入れたいだけの人物なのかという点です。「風神」と「雷神」をそろえたい気持ちは分かりますが、弥生は「雷神」を売る気がありません。大切な品を手放したくない弥生の感情が、事件の火種として少しずつ見えてきます。
甘酒の酒かすを買いに出た間に部屋が荒らされる
観野家の人々が甘酒の酒かすを買いに外へ出た間に、部屋が荒らされたような状況になります。そして掛け軸「雷神」が消えてしまいます。雛祭りの明るい空気が、ここで一気に盗難騒ぎへ変わります。
殺人事件ではありませんが、観野家の大切な品が消えたことで空気はかなり不穏になります。誰が部屋に入ったのか、外部犯なのか、津曲や三重が関わっているのか。楽しい雛人形の作業から、盗難ミステリーへ落ちる温度差が良いです。
ベランダ侵入説とファックス時刻で外部犯に見える
現場では、ベランダから侵入した外部犯がいたようにも見えます。さらにファックスの送信時刻などが絡み、外から誰かが入った可能性が浮上します。ここで、事件は観野家の外にいる犯人を探す流れに見えてきます。
ただ、コナンはその見え方に違和感を持ちます。本当に掛け軸は外へ持ち出されたのか。なぜ部屋の荒らされ方がどこか作為的なのか。外部犯に見せる材料が多いほど、逆に内部の偽装も疑いたくなる構成です。
事件前のデジカメ写真と雛人形の配置が食い違う
事件前のデジカメ写真と現場の雛人形の配置には食い違いがありました。特に男雛と女雛の左右の違和感が重要です。ここで、ただの盗難事件だと思っていたものが、雛人形をよく知る人物の手が入った事件として見えてきます。
誰が雛人形を動かしたのか、なぜ配置を間違えたのかが大きな手がかりになります。年齢や価値観によって男雛・女雛の置き方が違う可能性もあり、事件の推理がかなり細かいところへ絞られていきます。日常の飾りつけがここまで効くのが気持ちいいです。
元太が津曲犯人説を出すが、コナンは別の可能性を見る
元太は、「雷神」を欲しがっていた津曲水貴を怪しみます。確かに分かりやすい動機がありますし、津曲は対になる「風神」を持っているため、疑いたくなるのも自然です。少年探偵団らしい素直な推理です。
けれど、コナンは表面的な動機だけではない別の可能性を見ています。本当に欲しかった人物が盗んだのか。それとも、手放したくない人物が盗まれたように見せたのか。ここで犯人探しは、欲しがる人から守りたい人へ視点がずれていきます。
歩美の「階段」という言葉でコナンが真相に気づく
歩美の「階段」という何気ない言葉が、コナンに真相への発想を与えます。雛壇を階段のように見立てることで、緋毛氈の下に掛け軸を隠せる可能性に気づく流れです。子どもの言葉が推理を動かすのが、かなり気持ちいいです。
この言葉は、事件の真相だけでなくラストの余韻にもつながります。階段と雛壇が重なるイメージが、推理の決め手にも、夕日に染まるラストにも効いてくるんですよね。何気ない会話が二重に回収される構成がとても綺麗です。
「雷神」は緋毛氈の下に隠されていた
掛け軸「雷神」は外に持ち出されておらず、雛壇の緋毛氈の下に隠されていたと分かります。これにより、外部犯による盗難という見立ては崩れます。盗まれたと思っていたものが、実はすぐ近くにあったという反転が気持ちいいです。
緋毛氈の下という隠し場所は、雛壇を知っているからこそ使える場所です。外から侵入した犯人ではなく、観野家の中で「雷神」を守ろうとした人物の偽装として見えてきます。雛祭りの小道具がそのまま事件の真相になるのが、この回らしいです。
観野弥生が「雷神」を守るために偽装したと分かる
観野弥生が、掛け軸「雷神」を手放したくなくて盗難を偽装したと分かります。犯行の理由は金銭欲ではなく、大切な品を守りたい気持ちでした。やったことはもちろん良くありませんが、弥生の気持ちは少し切なく見えます。
津曲の「風神」と対になる価値があるからこそ、「雷神」を求める人もいました。けれど弥生にとっては、売ってしまえば終わりの品ではなかったわけです。推理の解決から、物を大切に思う感情の余韻へ変わるところが、この回のやわらかい後味につながります。
歩美が雛人形をもらわず、夕日に染まった階段が雛壇になる
事件後、歩美は七段飾りの雛人形をもらわず、自分の雛人形を直してもらう方向になります。大きくて立派な雛人形より、自分の大切な雛人形を選ぶのがとても歩美らしいです。観野弥生の「大切なものを手放したくない」という気持ちとも、やわらかく重なります。
ラストは、夕日に染まったマンションの階段を雛壇に見立てる温かい場面で締まります。タイトルの「夕日に染まった雛人形」が、事件ではなく日常の優しい画として回収されるのが良いです。少年探偵団の写真も含めて、殺人ではない日常ミステリーらしい温かい余韻が残ります。
事件の流れを短く整理
流れを短く並べると、歩美の雛人形への思いから観野家の七段飾り、掛け軸「雷神」の盗難騒ぎ、緋毛氈の下の真相、夕日の階段ラストまでが一気に見えてきます。この前後編は、日常の小道具が推理と感情の両方に効く回です。
- 雛祭りが近づき、歩美が人形店の雛人形に反応する。
- 以前、元太が歩美の女雛を壊したことが話題になる。
- 観野家の七段飾りを並べられれば譲ってもらえると分かる。
- コナン、灰原、歩美、元太、光彦が観野家へ向かう。
- 観野節子と観野弥生が登場する。
- 弥生が、人形を大切にしてくれる子か見定めるための条件だったと説明する。
- 観野家に掛け軸「雷神」があると分かる。
- 津曲水貴と三重芳春が来て、「雷神」を譲ってほしいと頼む。
- 観野家の人々が甘酒の酒かすを買いに外へ出る。
- その間に部屋が荒らされ、「雷神」が消えたように見える。
- ベランダ侵入説やファックス時刻から、外部犯に見える。
- 事件前のデジカメ写真と現場の男雛・女雛の配置が食い違う。
- 元太が津曲犯人説を出す。
- コナンは、外部犯ではなく内部の偽装の可能性を見る。
- 歩美の「階段」という言葉から、コナンが真相に気づく。
- 掛け軸「雷神」は雛壇の緋毛氈の下に隠されていたと分かる。
- 観野弥生が「雷神」を手放したくなくて、盗難を偽装したと判明する。
- 歩美は七段飾りをもらわず、自分の雛人形を直してもらう方向になる。
- 夕日に染まった階段を雛壇に見立てるラストで締まる。
アニメ「夕日に染まった雛人形」の犯人&トリック

犯人は観野弥生です。ただし、この回は殺人事件ではなく、掛け軸「雷神」の盗難偽装事件です。被害者は該当せず、被害物は掛け軸「雷神」です。観野弥生は「雷神」を外に持ち出さず、雛壇の緋毛氈の下に隠していました。
犯人:観野弥生
犯人は観野弥生です。ただし、観野弥生は殺人犯ではありません。彼女は掛け軸「雷神」の盗難を偽装した人物です。観野家の部屋が荒らされ、「雷神」が消えたように見えますが、実際には掛け軸は外へ持ち出されていませんでした。
この回に殺害被害者は該当しません。被害物は掛け軸「雷神」です。津曲水貴は対になる「風神」を持っており、「雷神」を欲しがっていましたが、犯人ではありません。事件の軸は「誰が盗んだか」ではなく、「なぜ盗まれたように見せたのか」です。
動機:掛け軸「雷神」を手放したくなかった
動機の背景には、観野家に掛け軸「雷神」があったことがあります。津曲水貴は対になる掛け軸「風神」を持っており、「雷神」とそろえたがっていました。弥生にとって「雷神」は大切な品で、売る気はありませんでした。
引き金になったのは、津曲水貴と三重芳春が観野家へ来て、「雷神」を譲ってほしいと頼んだことです。弥生は、掛け軸を手放す可能性を強く意識します。大切なものを求められる圧が、彼女の中でかなり大きくなったのだと思えます。
決定打は、「雷神」を守るために、盗まれたように見せかけて手放さずに済ませようとしたことです。気持ちは切ないですが、盗難偽装は正しい方法ではありません。けれど、弥生が単に欲深かったのではなく、大切な品を守りたかったと分かることで、後味は少し苦くて温かいものになります。
トリック:雛壇の緋毛氈に隠した盗難偽装
この事件のトリックは、掛け軸「雷神」を外へ持ち出したように見せかけながら、実際には観野家の雛壇の緋毛氈の下に隠していたことです。外部犯による空き巣に見せるため、部屋も荒らされていました。
準備
観野弥生は、掛け軸「雷神」を外へ持ち出さず、観野家内に隠すことにしました。隠し場所として使ったのが、雛壇の緋毛氈の下です。七段飾りの雛壇は大きく、緋毛氈も広いため、掛け軸を隠せる場所として成立します。
さらに弥生は、外部犯による空き巣に見えるよう部屋を荒らしました。「雷神」が消えたように見せ、外から侵入した誰かが持ち去ったという印象を作ります。雛祭りの道具が、まさか隠し場所になるとは思いにくいところがこのトリックの巧さです。
実行
観野家の人々が甘酒の酒かすを買いに外へ出た間に、弥生は観野家が荒らされたように見せました。掛け軸「雷神」はその場から消えたように見えます。これにより、外部犯による盗難事件のような構図が作られます。
ベランダ侵入説や外部犯の空き巣に見える状況も重なり、疑いは外へ向きやすくなります。津曲水貴や三重芳春も「雷神」をめぐる関係者として怪しく見えるため、弥生の偽装は一度かなり自然に見えます。観野家の中に隠されているとは思いにくいのがポイントです。
発覚回避
弥生は、津曲水貴や三重芳春に疑いが向くような状況を利用しました。津曲は「風神」を持っていて「雷神」を欲しがっていたため、分かりやすい動機があります。三重芳春も関係者として浮上し、外部犯ミスリードを補強します。
ファックスの送信時刻やベランダ侵入説も、外から犯人が来たように見せる材料になります。掛け軸を外に持ち出さず、すぐ近くの雛壇に隠すことで、外部捜索をかわそうとしたわけです。近くにあるほど見つからない、という逆転が面白いです。
綻び
綻びは、事件前のデジカメ写真と現場の男雛・女雛の配置が食い違っていたことです。これは、外部犯ではなく、雛人形をよく知る人物が現場に触った可能性を示します。配置の違和感が、犯人像を内側へ引き戻します。
さらに、掛け軸が外に持ち出された形跡がないことも重要です。歩美の「階段」という言葉から、コナンは雛壇と階段の見立てに気づき、緋毛氈の下に「雷神」が隠されていると見抜きます。雛人形の細部と子どもの言葉が、偽装を崩す決め手になります。
決め手:写真・配置・歩美の「階段」
決め手のひとつは、事件前のデジカメ写真です。写真と現場の男雛・女雛の配置が違っていたことで、事件後に誰かが雛人形を動かした可能性が見えます。外部犯が慌てて盗んだだけなら、雛人形の配置を触る理由は薄くなります。
歩美の「階段」という言葉は、雛壇を階段のように見立てる発想につながります。この発想によって、緋毛氈の下に掛け軸を隠せることにコナンが気づきます。何気ない子どもの言葉が、事件の真相に直結するのが気持ちいいです。
最終的に、掛け軸「雷神」は雛壇の緋毛氈の下から見つかります。これにより、外部犯による持ち去りという見立ては崩れます。さらに弥生が「雷神」を売りたくなかったことが、盗難偽装の動機としてつながります。写真、配置、言葉、隠し場所が一本線になる回収です。
結末:観野弥生の偽装が明かされ、歩美の選択へつながる
観野弥生が掛け軸「雷神」の盗難を偽装したと判明します。「雷神」は外へ持ち出されたわけではなく、雛壇の緋毛氈の下から見つかります。事件としては、外部犯の盗難ではなく、弥生が大切な品を守ろうとした偽装だったと整理されます。
その後、歩美は七段飾りの雛人形をもらわず、自分の雛人形を直してもらう方向になります。これはすごく温かい選択です。大きな雛人形を手に入れるより、自分の思い出のある雛人形を大切にする。弥生の「手放したくない」気持ちと、歩美の「大切にしたい」気持ちがやわらかく重なります。
ラストは、夕日に染まったマンションの階段を雛壇に見立てる場面で締まります。殺人事件ではないぶん、後味は重すぎません。けれど、物を大切にする気持ちと少年探偵団の日常の温かさが残り、静かに胸にくる終わり方です。
第312・313話「夕日に染まった雛人形」の感想&まとめ

第312・313話「夕日に染まった雛人形」は、雛祭りの日常と宮野家情報が同居する前後編です。歩美の優しさと夕日の階段ラストが温かく残ります。
①雛祭りの明るさと盗難騒ぎの温度差が良い
この回は、雛祭りの可愛い導入から掛け軸「雷神」の盗難騒ぎへ変わる温度差が良いです。
歩美が雛人形を気にする姿は本当に可愛いですし、元太が女雛を壊した過去を覚えていないところも少年探偵団らしいです。そこへ観野家の大切な品が消えることで、日常がミステリーへ切り替わります。
殺人事件ではないので怖さは強すぎず、雛祭りらしいやわらかい後味が残るのも魅力です。見返すと、導入の明るさがラストの温かさまでつながっています。
②雛人形の配置と階段のヒントが気持ちいい
推理面では、男雛・女雛の配置と歩美の「階段」が真相へつながる流れが気持ちいいです。
事件前のデジカメ写真と現場の違いという細かい手がかりが、雛人形をよく知る人物の偽装へつながります。さらに、階段という言葉から雛壇を見立て、緋毛氈の下へ気づくのが綺麗なんですよね。
日常の小道具が推理にも感情にも効く構成が、この回らしい上手さです。知ったうえで見返すと、雛壇の配置までじっくり見たくなります。
③歩美の選択と夕日の階段ラストが温かい
事件後、歩美が七段飾りをもらわず、自分の雛人形を直してもらう選択をするのが胸にきます。
大きくて立派なものより、自分にとって大切なものを選ぶところが歩美らしいです。弥生の「雷神」を手放したくない気持ちとも、やわらかく響き合っています。
夕日に染まった階段を雛壇に見立てるラストは、タイトル回収としても余韻としても本当に綺麗です。事件のあとに、少年探偵団の日常の優しさがふわっと残ります。
【関連記事】329話〜330話:「お金で買えない友情」は何巻で原作何話?
【関連記事】コナン「黒の組織」の登場回を大公開|漫画&アニメ
【関連記事】名探偵コナンの最終回はいつ?ラストの考察を大公開
【関連記事】アニメ「名探偵コナン」全タイトル一覧
【関連記事】名探偵コナンの重要回&見るべき回のまとめ

コメント