アニメ「容疑者・毛利小五郎」のネタバレ&伏線&真犯人は誰?

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さて、前回は安室透が主役の映画公開記念ということで、名探偵コナン898話「ケーキが溶けた!」でしたが、今回は昔のお話、デジタル・リマスター版のお話になります。

2018年の映画では毛利小五郎が捕まってしまいます…。実は漫画やアニメの過去のお話でも重要参考人として呼ばれたことがあるんです。

それが今回紹介2018年4月14日、21日放送の199・200話「容疑者・毛利小五郎」のお話になります。

小五郎のために妃英理が活躍する楽しいお話になります。

※ここからはネタバレも含むため、アニメをそのまま見たい!という方は注意してくださいね。

この記事の目次

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199話・200話「容疑者・毛利小五郎」の対象マンガ

さて、今回のお話は2018年現在ではだいぶ昔のお話で見たことあるけど、いつだっけ?という方も多いのではないでしょうか。

もちろん「容疑者・毛利小五郎」は漫画でも掲載されており、単行本は名探偵コナン27巻になります。2000年に発行されたものなので、約18年目のお話になります。具体的なタイトルを一緒に見ていきましょう。

容疑者・毛利小五郎の対象のお話

27巻に掲載されており、3話構成のお話になります。先に予習されたい方や、もう一度復習をしたいという方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

軽井沢の別荘に来ていたコナンと蘭、小五郎の3人。なんとそこで妃英理と弁護士仲間にばったりと遭遇して、小五郎が事件に巻き込まれます↓

名探偵コナン File264「身から出た錆」の考察とネタバレ(感想)

小五郎が重要参考人として警察に連れて行かれてしまいました。そこで妃英理は自分が探偵となり、小五郎の無実を晴らすべく、事件を捜査します↓

名探偵コナン File265「重要参考人」の考察とネタバレ(感想)

コナンと小五郎の代わりに、妃英理が犯人を追い詰めて、最後には…。↓

名探偵コナン File266「思い切って・・・」の考察とネタバレ(感想)

アニメ「容疑者・毛利小五郎」のネタバレ&伏線

アニメ「容疑者・毛利小五郎」は、第199話・第200話で描かれる前後編です。この回は、事件そのもの以上に、小五郎と妃英理の夫婦関係がかなり強く出る毛利夫婦回です。

小五郎が殺人事件の重要参考人になることで、普段はケンカ腰の英理が、どれだけ小五郎を信じているかが見えてきます。

小五郎と英理の夫婦関係が強く描かれる

この回で確定するのは、妃英理が表向きには小五郎へ厳しく接しながらも、小五郎が人を殺せる人間ではないと信じていることです。

小五郎は碓氷律子殺害の重要参考人として連行されますが、英理はその状況を見ても、小五郎の無実を前提に動きます。ここがただの事件解決要員ではなく、夫婦としての信頼に見えるのが良いです。

コナン全体で見ると、小五郎と英理は別居中で、会えば言い合いになる関係として描かれます。けれど、この回ではそのケンカ腰の奥にある「この人は殺人をしない」という確かな理解が表に出ます。

英理が小五郎を信じて調査し、コナンと一緒に真犯人を追い詰める流れは、毛利夫婦の距離感を語るうえで外せません。

今後の小五郎・英理回を見ても、2人は簡単に素直にはなりません。

だからこそ、この回の英理の行動はかなり刺さります。見返すと、英理の冷静な弁護士としての顔と、小五郎を信じる妻としての感情が同時に見えて、表面のツンとした態度まで少し温かく感じます。

英理が結婚記念日に小五郎へネクタイを用意していた

この回では、英理が小五郎への結婚記念日のネクタイを用意していたことが分かります。

表向きには小五郎に冷たく、会話もどこか棘がある英理ですが、結婚記念日を意識して贈り物を買っている時点で、完全に気持ちが切れているわけではありません。こういう素直じゃない温度が、毛利夫婦らしいんですよね。

コナン全体で見ると、小五郎と英理の関係は「別居しているけれど終わっていない」ことが何度も描かれます。今回のネクタイは、事件の手がかりではなく、英理の本音をにじませる小道具です。

軽井沢のホテルで偶然再会する流れの中に、結婚記念日の贈り物が混ざることで、夫婦ゲンカの裏に残る情が見えてきます。

蘭にとっても、この描写はかなり大きいはずです。両親が口ではぶつかっていても、英理が小五郎をちゃんと意識していると分かるからです。

見返すと、ネクタイそのものより、それを用意していた英理の不器用さが胸にきます。冷めたように見せて、実は記念日を忘れていない。このズレが本当に毛利夫婦らしいです。

小五郎が英理に戻ってきてほしいと伝える

事件後、小五郎は英理に戻ってきてほしいと本音を伝えます。

普段の小五郎は軽口や照れ隠しが多く、英理の前でもなかなか素直になりません。だからこそ、この場面でかなり直接的な言葉が出るのは、毛利夫婦回として大きいです。

コナン全体で見ると、小五郎と英理の別居状態は続いていきます。

つまり、この回で復縁が確定するわけではありません。けれど、別居しているから気持ちがない、という単純な関係でもありません。小五郎が「戻ってきてほしい」と伝えることで、普段のだらしなさや意地の裏に、英理を必要としている気持ちがはっきり見えます。

場面としては、事件解決後の緊張がほどけたあとに出る本音だから余計に効きます。

殺人容疑をかけられた流れを越えた後なので、小五郎の言葉に少し切実さがあるんですよね。見返すと、この一言は派手な告白ではないのに、毛利夫婦の関係がまだ終わっていないことを強く感じさせます。

英理が小五郎の言葉をMDで聞き返す余韻

この回で特に余韻が強いのは、英理が小五郎の本音を聞いていないように見えながら、実はMDに録音された言葉を後で聞き返していることです。

表面上は素っ気なく流したように見えるのに、後で一人で聞き返す。この見せ方が本当に英理らしくて、かなり切ないです。

コナン全体で見ると、毛利夫婦は「素直じゃないけれど気持ちはある」関係として描かれます。

MDの録音は事件の証拠ではなく、2人の感情を残す小道具です。小五郎の言葉をその場で受け止めず、後からそっと聞き返す英理の行動に、言い返せない本音がにじんでいます。

今後の夫婦回でも、2人は簡単に仲直りしません。けれど、この場面を知っていると、英理の厳しい態度の奥にある感情を見落としにくくなります。

見返すと、MDを聞き返す英理の静かな時間が、この回のいちばん温かい後味として残ります。事件の解決よりも、夫婦の余白が胸にくる締め方です。

アニメ「容疑者・毛利小五郎」のあらすじ&事件の流れ

アニメ「容疑者・毛利小五郎」は、軽井沢のホテルで小五郎たちが妃英理と再会するところから始まります。最初は毛利夫婦の再会と結婚記念日の空気がありますが、酔った小五郎の軽率な行動が、後に殺人容疑へつながる落差を作ります。

事件は碓氷律子の部屋で起こり、そこには遺体と眠っている小五郎がいました。チェーンロックの密室、小五郎の携帯電話、ドアノブの札、「ハヤシ2」のメモが少しずつつながり、英理とコナンが小五郎の無実へ向かっていく流れが気持ちいい前後編です。

小五郎たちが軽井沢のホテルで英理と再会する

物語は、小五郎、蘭、コナンが軽井沢のホテルに来るところから始まります。そこで別居中の妃英理と偶然会い、いつもの毛利夫婦らしい少しギクシャクした空気が入ります。事件前から夫婦の距離感が前面に出るので、この回は最初から毛利家回としての色が濃いです。

視聴者が気になるのは、英理と小五郎がどんな距離で接するのかという点です。小五郎はいつもの調子で振る舞い、英理は冷静に見えますが、互いに意識している感じが隠しきれません。旅行の空気に夫婦の緊張と照れが混ざる導入で、ここから事件だけでなく感情面も動いていきます。

英理が小五郎へのネクタイを用意していたことが分かる

英理が、小五郎への結婚記念日のネクタイを買っていたことも分かります。表では素っ気なく接しているのに、記念日を意識して贈り物を用意しているのが良いです。夫婦ゲンカの空気に、少し温かい本音が混ざる場面です。

このネクタイは事件の手がかりではありませんが、毛利夫婦の感情面の前振りとしてかなり効いています。英理は本当に小五郎に冷めているのか、蘭が期待してしまうのも分かります。言葉では突き放していても、行動ではまだ小五郎を気にかけているのが見えるんですよね。

英理の弁護士仲間と飲み、小五郎が碓氷律子に絡む

ホテルでは、英理の弁護士仲間である佐久法史、碓氷律子、塩沢憲造、三笠裕司が登場します。小五郎は酔って碓氷律子に絡み、英理が怒ります。ここで小五郎と碓氷の接点ができてしまうため、後の疑いにつながる嫌な前提が置かれます。

視聴者が引っかかるのは、碓氷と周囲の弁護士たちの関係、そして小五郎の酔った行動がどう利用されるのかです。一見すると小五郎のいつもの軽率さですが、事件後にはかなり不利な状況として返ってきます。夫婦のやり取りから、事件関係者との不穏な接触へ空気が変わる場面です。

小五郎が行方不明になり、律子の部屋で発見される

その後、小五郎は部屋に戻らず行方不明になります。碓氷律子の部屋の中から小五郎の携帯音が聞こえ、チェーンロックで密室状態になっている部屋が開けられます。中には律子の遺体と、ベッドで眠る小五郎がいました。

ここで小五郎は、一気に殺人事件の重要参考人になります。なぜ律子の部屋にいるのか、チェーンロックは本当に内側からかかっていたのか、小五郎の携帯がなぜドア口に置かれていたのか。酔っぱらい描写が、最悪の容疑者状況へ変わる落差がかなり強いです。

小五郎が重要参考人として連行される

現場状況から、小五郎は重要参考人として連行されます。普段は事件を解く側にいる小五郎が、今回は疑われる側に置かれるのがタイトルどおりのインパクトです。蘭が動揺するのも当然で、見ている側もかなり不安になります。

ただ、小五郎の手に電話コードの跡がないことなど、現場には小五郎犯人説を崩す違和感も残っています。電話コード、眠っていた小五郎、チェーンロック密室の見え方が、ここから推理の焦点になります。事件の中心が被害者の死だけでなく、小五郎の潔白へ移るのがこの回の面白いところです。

英理が小五郎の無実を信じて調査する

英理は、小五郎が人を殺せる人間ではないと信じて調査に入ります。表面上は冷静で厳しい態度ですが、小五郎の無実を前提に動くところが胸にきます。別居中でも、ここだけは揺らがない信頼があるんですよね。

コナンも英理と一緒に手がかりを整理していきます。電話コード、小五郎の手に跡がないこと、チェーンロックの欠片、細い糸、ドアノブの札などが少しずつ意味を持ち始めます。英理の弁護士としての観察力と、小五郎への感情が同時に見えてくる場面です。

チェーンロックの欠片と細い糸から偽装密室が見える

チェーンロックの欠片と、3センチほどの細い糸が見つかることで、密室は偽装だった可能性が見えてきます。部屋のチェーンロックは最初から切断されていて、切れた鎖の両端を細い糸でつないでいたと考えられます。つまり、内側からチェーンがかかっているように見せていたわけです。

ここで「小五郎が中から鍵をかけた」という見え方が崩れ始めます。佐久がドアに体当たりしたことで糸が切れ、チェーンロックが本当に壊れたように見えた流れも重要です。物理的な密室の見え方がひっくり返るので、推理が一気に進む気持ちよさがあります。

「ハヤシ2」のメモから佐久を罠にかける

事件の決定打になるのが、「ハヤシ2」のメモです。本来は林弁護士と2時に会うという意味でしたが、佐久法史はそれをハヤシライス2人前と誤解していました。英理とコナンは、その勘違いを利用して佐久を罠にかけます。

佐久がハヤシライスの置かれた偽の部屋を碓氷律子の部屋だと思い込んで入ったことで、自分が現場内のメモを見ていた犯人だと露見します。ただの文字メモが、犯人の認識ミスを引き出す罠になるのが上手いです。物理トリックの解明から心理的な罠へ切り替わる流れがかなり気持ちいいです。

佐久が犯行を認め、小五郎の疑いが晴れる

罠にかかった佐久法史は犯行を認め、小五郎の疑いは晴れます。小五郎を容疑者にした構図が完全に崩れ、事件は佐久による単独犯行として決着します。英理が小五郎を信じて動いた結果が形になるので、安心感も大きいです。

一方で、佐久の動機には公害裁判をめぐる重さがあります。佐久の故郷は工場の汚水による公害被害を受けており、碓氷が企業側に立っていたことが背景にあります。小五郎の疑いが晴れてほっとする一方で、事件の奥には社会的な苦さも残ります。

小五郎の本音がMDに残り、英理が聞き返す

事件後、小五郎は英理に戻ってきてほしいと本音を伝えます。英理はMDを聞いていて、表向きにはその言葉を聞いていないように見えます。小五郎の珍しい素直さが流されてしまったようで、少し切ない場面です。

けれど後で、英理がその録音を聞き返していることが分かります。本当に聞いていなかったわけではなく、小五郎の言葉をちゃんと心に残しているように見えるのが温かいです。殺人事件の緊張から、毛利夫婦の切なくて不器用な余韻へ変わるラストがかなり良いです。

事件の流れを短く整理

流れを短く並べると、軽井沢での夫婦再会から、小五郎への容疑、英理とコナンの罠、そしてMDの余韻までが一気に見えてきます。特に、小五郎を疑わせる密室偽装と、「ハヤシ2」の誤解を使った反転がこの前後編の軸です。

  • 小五郎、蘭、コナンが軽井沢のホテルに来る。
  • 別居中の妃英理と偶然会う。
  • 英理が小五郎への結婚記念日のネクタイを買っていたことが分かる。
  • 英理の弁護士仲間、佐久法史、碓氷律子、塩沢憲造、三笠裕司が登場する。
  • 小五郎が酔って碓氷律子に絡み、英理が怒る。
  • 小五郎が部屋に戻らず行方不明になる。
  • 碓氷律子の部屋の中から小五郎の携帯音が聞こえる。
  • 部屋はチェーンロックで密室状態になっている。
  • 佐久がドアに体当たりして入室し、律子の遺体とベッドで眠る小五郎が見つかる。
  • 小五郎が重要参考人として連行される。
  • 英理が小五郎の無実を信じて調査する。
  • 電話コード、小五郎の携帯、手にコード跡がないことが疑問として出る。
  • 「ハヤシ2」のメモ、ドアノブの札、3センチほどの糸、チェーンロックの欠片が見つかる。
  • 英理とコナンがハヤシライスを使って佐久を罠にかける。
  • 佐久が犯行を認める。
  • 小五郎の本音がMDに録音され、英理が後で聞き返していることが分かる。

アニメ「容疑者・毛利小五郎」の犯人&トリック

犯人は佐久法史です。被害者は碓氷律子です。小五郎は容疑者になりますが、犯人ではありません。佐久は碓氷を電話コードで絞殺し、その後、小五郎が犯人に見える状況を作りました。この事件のポイントは、チェーンロックの偽装密室と、「ハヤシ2」の誤解を利用した罠です。

犯人:佐久法史

真犯人は佐久法史です。佐久は碓氷律子を殺害し、本来は自殺に見せかけるつもりでした。しかし、碓氷の部屋で小五郎が眠っていたため、途中から小五郎に罪を着せる形へ切り替えます。

小五郎は遺体のある部屋で眠っていたため、状況だけ見るとかなり不利でした。けれど、彼が碓氷を絞殺したわけではありません。佐久はその状況を利用し、密室に見える工作まで重ねることで、小五郎犯人説を作ったわけです。

動機:公害裁判をめぐる怒り

動機の背景には、佐久法史の故郷が工場の汚水による公害被害を受けた村だったことがあります。碓氷律子はその公害問題の裁判で企業側に立っていました。佐久にとって、その立場は村を救いたい思いと真っ向からぶつかるものだったはずです。

引き金になったのは、佐久が碓氷の動機を「妃英理を超える名声のため」だと考えたことです。碓氷が仕事や生活のためではなく、名声のために村を苦しめる側へ立っていると受け取ったことで、佐久の怒りは強まります。ここには、正義感と恨みがねじれていく苦さがあります。

決定打は、佐久が村を救いたいという思いから、碓氷律子の殺害を選んだことです。ただし、どれだけ背景に重さがあっても、殺人は許されません。さらに小五郎が部屋で眠っていたことで、小五郎に罪を着せる方向へ切り替えた点が、この事件の後味をさらに悪くしています。

トリック:チェーンロック偽装と小五郎への罪着せ

この事件のトリックは、碓氷律子の部屋をチェーンロックの密室に見せかけ、小五郎に罪を着せる構造です。さらに小五郎を起こさないための工作も組み合わさっています。

準備

佐久は、碓氷律子の部屋のチェーンロックをあらかじめ切断しました。そして、切れた鎖の両端を細い糸でつなぎ、内側からチェーンがかかっているように見せます。見た目だけなら、部屋の中から鍵がかけられている密室に見える仕掛けです。

さらに佐久は、小五郎の携帯電話をドア口に置き、ドアノブに「起こさないで下さい」の札をかけました。これはボーイが呼び鈴を鳴らさないようにするためです。ベッドで眠る小五郎が目を覚まし、チェーンロックの細工を外してしまうのを防ぐ狙いがありました。

実行

佐久は、碓氷律子を電話コードで絞殺しました。その後、ベッドで眠っている小五郎を利用し、小五郎が犯人に見える状況を作ります。本来は自殺に見せかけるつもりでしたが、小五郎がいたことで罪着せへ切り替えた流れです。

遺体発見時には、佐久自身がドアに体当たりしました。この体当たりで細い糸が切れ、チェーンロックが本当に壊されたように見えます。つまり、密室を破ったように見せながら、実際には自分で偽装を完成させていたわけです。

発覚回避

佐久は、小五郎がベッドで眠っていた状況を最大限に利用しました。小五郎が起きてしまえば、携帯電話の位置やチェーンロックの細工が崩れる可能性があります。だからこそ、ドアノブの札と携帯音を使い、呼び鈴で起こされない流れを作りました。

さらに、チェーンロック密室に見せかけることで、小五郎が中から鍵をかけたような印象を作ります。小五郎が酔って碓氷に絡んでいた前提もあり、周囲は小五郎を疑いやすくなります。軽率な行動が、犯人の工作によって一気に不利な材料へ変わるのが怖いです。

綻び

綻びのひとつは、小五郎の手に電話コードの跡がなかったことです。碓氷を絞殺した人物なら、手に何らかの痕跡が残っていてもおかしくありません。ここで小五郎犯人説には無理が出てきます。

チェーンロックの欠片と3センチほどの細い糸も、密室が偽装だったことを示します。さらに「ハヤシ2」を佐久がハヤシライス2人前と誤解していたことが、最後の罠につながります。物理的な偽装の綻びと、犯人の認識ミスが両方効いてくる構成です。

決め手:「ハヤシ2」の誤解を利用した罠

決め手は、佐久がハヤシライスの置かれた偽の部屋を、碓氷律子の部屋だと思い込んで入ったことです。「ハヤシ2」は本来、林弁護士と2時に会うという意味でした。ところが佐久は、事件現場の中でそのメモを見て、ハヤシライス2人前だと誤解していました。

ハヤシライスを見て碓氷の部屋だと思えるのは、現場でそのメモとメニューを見ていた犯人だけです。英理とコナンはこの認識のズレを利用し、偽の部屋にハヤシライスを置いて佐久を誘導しました。佐久がそこへ入ったことで、自分が現場の内側を知っていた人物だと露見します。

チェーンロックの欠片と細い糸は、密室が偽装だったことを示します。小五郎の手に電話コード跡がないことは、小五郎が碓氷を絞殺していないことを支えます。最後に「ハヤシ2」の罠が佐久の犯人性を決定づけ、小五郎犯人説と密室の見せかけがきれいに崩れます。

結末:佐久が犯行を認め、小五郎の疑いが晴れる

英理とコナンは、ハヤシライスを使って佐久を罠にかけます。佐久は偽の部屋へ入り、自分が犯人であることを露見させます。その後、佐久は犯行を認め、小五郎の疑いは晴れます。

事件としては佐久の自白で決着しますが、後味は単純な爽快感だけではありません。公害裁判をめぐる佐久の怒りには重さがあり、小五郎に罪を着せた身勝手さには苦さがあります。一方で、英理が小五郎を信じて動いたこと、小五郎の本音がMDに残ったことが、事件後に切なく温かい余韻を作っています。

第199・200話「容疑者・毛利小五郎」の感想&まとめ

第199・200話「容疑者・毛利小五郎」は、事件の緊張と毛利夫婦の本音が重なる前後編です。小五郎が疑われるからこそ、英理の信頼が温かく残ります。

①小五郎が容疑者になるインパクトが強い

小五郎が容疑者になる構図は、やっぱりかなりインパクトがあります。

酔って被害者に絡んだあと、密室の中で遺体と一緒に眠っている状況が最悪すぎるんですよね。普段は事件に巻き込まれても解く側にいる小五郎が、今回は疑われる側へ落ちるので、タイトルの重みが一気に効いてきます。

軽率さが招いた危機に見えるのに、そこから英理の信頼が浮き上がるのがこの回の良さです。連行される場面を見返すと、蘭の不安もかなり胸にきます。

②英理が小五郎を信じるところが刺さる

この回のいちばん温かい部分は、英理が小五郎を信じているところ。

別居中でケンカも多いのに、肝心な場面では「この人は殺人をしない」と分かっているのが夫婦として強いです。

結婚記念日のネクタイも、小五郎の本音も、MDを聞き返す英理も、全部が素直じゃない愛情としてつながります。復縁確定ではないからこそ、距離が残ったまま情だけが見えるのが切ないです。

ラストを知ってから見返すと、英理の表情や態度がより深く見えます。

③チェーンロックと「ハヤシ2」の罠が気持ちいい

推理面では、チェーンロックの偽装と「ハヤシ2」の罠がきれいにつながるのが気持ちいいです。

細い糸で密室を作る物理トリックに加えて、犯人の勘違いを逆手に取る心理的な決め手があるのが上手いです。特に「林弁護士と2時」がハヤシライス2人前に見えるズレを利用する流れは、コナンらしいひっくり返しです。

小さなメモが犯人の視点を暴く決定打になるので、見返すと序盤の情報まで意味を持って見えます。夫婦回なのに推理の回収も強い前後編です。

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