2016年2月12日〜2016年2月19日放送の「かまいたちの宿」。
前回のアニメ放送は「腹話術師の錯覚」でした。
今回のお話では服部平次が登場する面白い回でもあります!
今記事では「かまいたちの宿」は原作orアニオリなのか?話のネタバレや犯人などを含めて解説します。
※ここからは簡単なネタバレを含むため、注意してください。
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アニメ808話〜809話「かまいたちの宿」は何巻?原作で何話?
アニメ放送されている「かまいたちの宿」は原作コナンの話となり、対象の単行本86巻です!
名探偵コナン86巻に掲載されている話↓
File1:浮かび上がる真実
File2:親切なおばちゃん
File3:不審な証言者たち
File4:命を賭して…
File5:鎌鼬あらわる
File6:殺意の鎌鼬
File7:鎌鼬の侵入経路
File8:鎌鼬の幕切れ
File9:啄木鳥
File10:足跡と啄木鳥会
File11:妻女山へ…!
アニメ「かまいたちの宿」の簡単なあらすじ

公式HPのあらすじはこちら↓
コナン、蘭、小五郎は、西の高校生探偵・平次に長野の山奥にある旅館に誘われる。旅館で平次と和葉に会って葛湯を楽しむコナンたちだったが、平次はそこで1枚の写真を見せる。そこには温泉のお湯の上を走る大きな鎌のようなものを持った謎の影が写っていた。
その『鎌鼬』を思わせる怪異の姿を撮影したのは、月刊IZUNAのライターの中間台悟。彼は、写真を専門家に見てもらい、合成ではないという。一方、ライバル雑誌のライター小柳緑も『鎌鼬』の写真について取材に来ていた。中間台悟の中学の同級生で旅館の女将である大野高美によると、この写真のせいで露天風呂を利用するお客が減っており、さらに女将の息子・大野康平も『鎌鼬』を目撃していた。
『鎌鼬』の謎を調べるコナンたちは、女将から旅館の倉に刀匠による大鎌が納められていると聞き、調べに行くが電球が割れて倉が停電してしまう。その時に、平次、小五郎、小柳緑は、何かで斬りつけられてしまう。
コナンと通報でやって来た山村警部たちが倉や旅館内部を調べていると、何かが割れる音や弾ける音とともに悲鳴が聞こえてくる。
コナンたちが悲鳴の方向にある旅館の離れに行くと、旅館の大旦那・大野盆蔵が大鎌で殺されていた。現場の状況を調べると、犯人がそこへ行くためには露天風呂のお湯の上を渡らなければならなかった…。
暗闇の切り裂き事件と大鎌の殺人事件は、本当に「鎌鼬」の仕業なのか?
コナンと平次は、怪奇現象のトリックを解き明かし、犯人に迫る!
https://websunday.net/episode/12167/
アニメ「かまいたちの宿」の登場人物

「かまいたちの宿」の登場人物
・江戸川コナン
・毛利蘭
・毛利小五郎
・服部平次
・遠山和葉
・阿笠博士
・灰原哀
・山村ミサオ
・大和敢助
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アニメ「かまいたちの宿」のネタバレ&伏線

「かまいたちの宿」は事件そのものも衝撃的ですが、キャラクターまわりも少し深堀りされていました。
- コナンがRUMの人物像に心当たりが出てくる
- 平次の恋の行方
など、軽く今後につながる内容が描かれています。
平次が告白スポットについて新一に対抗心を燃やすなど平次らしさも感じられる回になっているので、ぜひチェックしてみてください!
※ここからはガッツリとネタバレを解説していきます
【目次】好きなところから見れます▼
- アニメ「かまいたちの宿」のネタバレ&伏線
① コナンが大和敢助=RUM説を考え出す
事件発生時、現場が長野だったことから、大和敢助警部がやって来るのではという会話になりました。
そこでコナンは「隻眼」というワードから、灰原から聞いたRUMの情報を思い出します。
大和敢助警部の特徴が
- 隻眼
- 大柄
- 髪を解くと挑発で女のような男
- 杖をついているから老人に見える
という感じで、灰原の情報と合致する特徴がずらずら出てきます。
結局今回は長野と群馬の県境で管轄が群馬県警ということで、山村警部が来ることに。
ただ、この回よりコナンは大和がRUMでは?と疑うようになっていきました。

② コナンが“平次の告白未遂”の録音を消す
「コナンと平次 恋の暗号」にてコナンが録音していた平次
「お前オレの…オレの和葉に何さらしとんじゃ!!!」
という名言。
事件中コナンが誤って音声を流してしまい、和葉が聞いてしまうシーンがありました。
コナンにブチギレる平次(笑)
結局、エピローグにてコナンは平次の音声を消すことになりました(笑)
ただ、音声データは少年探偵団もダビングして持っているとのこと。
灰原は着メロにしているとのことで、平次も焦っていました(笑)
③ 新一が告白したスポットに対抗心を燃やす平次
この回で印象的なのが、平次が和葉への告白に対して強いこだわりを感じているところ。
新一が蘭に告白したスポットに対し、対抗心を燃やしていました。
また、平次の恋愛が“前に進みたいのになかなか進めない”状態になっていると分かります。
ただ、逆に今後平次がとても素敵なシチュエーションで和葉に告白すると思うと、とても楽しみになりますね!
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アニメ「かまいたちの宿」の事件の流れ

コナンは、蘭、小五郎、平次、和葉とともに長野の立居旅館を訪れました。
平次は鎌を背負った人物が湯の上を走る写真を見せ、妖怪の「かまいたち」に似ていると指摘。
証拠写真、目撃談、そして旅館の事情が絡み合う中、蔵で“切り裂き事件”が発生!
さらに不可解な破壊音と叫び声が続き、ついには殺人まで起きてしまいます…。
※ここからは、事件の流れをネタバレありで解説していきます!
平次に誘われ、長野の立居旅館へ向かう
物語は、コナン、蘭、小五郎が平次に誘われ、長野の山奥にある立居旅館へ向かうところから始まります。
平次が持ち込む事件というだけで、最初から少しワクワクする導入です。しかも舞台が山奥の旅館なので、閉じた場所の不穏さもあります。
立居旅館では、鎌鼬にまつわる奇妙な騒動が起きていました。普通の旅行や温泉回の空気から、怪談めいた事件へ入っていく感じがかなり良いです。
日常の旅行気分が、山奥の怪異へ吸い込まれていく温度差が効いています。
平次は、この鎌鼬騒動に興味を持っている立場です。
コナンと平次がそろうと、怪異が出てきてもすぐに「人間の仕掛けでは」と見たくなるんですよね。
この時点ではまだ殺人ではなく、怪談の入口としてじわじわ不穏さが積まれていきます。
露天風呂の湯の上を走る鎌の影の写真を見る
平次は、露天風呂の湯の上を走る鎌の影が写った写真を見せます。
ここで鎌鼬は、ただの噂ではなく“写真に写った怪異”として提示されます。見える形で出されると、一気に怖さが増しますよね。
その写真を掲載した中間台悟と、ヤラセだと暴こうとする小柳緑も登場します。
中間は鎌鼬写真を広める側、小柳はそれを疑う側に見えるため、二人の立ち位置も事件の関係者として浮かび上がります。ただ、後から見ると、小柳が「暴く側」に見えていること自体がかなり巧いミスリードです。
湯の上を本当に走れるのか、写真は本物なのか、誰が何を仕掛けているのか。視聴者の意識が一気に露天風呂へ向きます。
怪異の絵面を先に見せておくことで、後半の葛粉トリックの回収がより気持ちよくなります。
大野康平が鎌鼬を追いかけた話をする
大野康平は、鎌鼬を追いかけたものの、途中で動けなくなったと語ります。
写真だけでなく、旅館の人間が実際に体験した話として出てくるため、怪異のリアリティが増します。
ここで「本当に何かいるのでは」という空気が強くなります。
この話で引っかかるのは、なぜ康平が動けなくなったのかです。露天風呂の湯に何か仕掛けがあるのか、それとも人間には不可能なことが起きたのか。
後から考えると、この“動けなくなる”感覚が、葛粉とダイラタンシー現象への前振りとして効いています。
康平には怖さと戸惑いがあります。一方で、コナンと平次は怪異として受け取るより、何かの仕掛けとして見始めます。
恐怖を語る人物と、ロジックで解こうとする探偵側の温度差がいいです。
蔵の大鎌を見に行く
大野高美が蔵に大鎌があると話し、コナンたちは蔵へ向かいます。
怪談の象徴だった鎌が、ここで物理的な凶器候補として見えてきます。伝承めいた話から、実際の事件に使われそうな道具へ視線が移る瞬間です。
蔵という場所も怖いです。暗く、閉じていて、大鎌がある。いかにも何か起こりそうな空間なんですよね。
旅館の中でも特に怪談色の強い場所へ入っていくので、ここから空気が一段冷えます。
この段階では、大鎌が本当に凶器なのか、鎌鼬の正体なのかは分かりません。
ただ、見返すと蔵は鎌そのものよりも、暗闇と目印を使った切り裂きトリックの舞台として重要でした。
いかにも怪しい大鎌へ意識を向けさせる見せ方が上手いです。
蔵で電球が割れ、平次・小五郎・小柳が切られる
蔵では突然電球が割れ、暗闇の中で平次、小五郎、小柳が何者かに切られます。
ここで鎌鼬の噂が、実際の流血事件へ変わります。怪談がただの雰囲気ではなく、人を傷つけるものとして現れるのが怖いです。
暗闇で誰が切りつけたのか、なぜ平次と小五郎が狙われたのか、小柳も本当に被害者なのか。疑問が一気に増えます。
電球が割れる瞬間の空気の冷え方がかなり強く、温泉宿の穏やかさが一気に消えます。
この場面のポイントは、平次の夜光腕時計と小五郎のタバコの火です。
暗闇の中で目印になる光があったため、小柳は二人を狙うことができました。怪異に見えた切り裂きが、実は暗闇の中の光を利用した人間の仕掛けだったと分かる流れが気持ちいいです。
鎌や電球に血がないと分かる
山村ミサオが来て捜査が始まり、蔵の大鎌や電球には血が付いていないと分かります。
ここで、鎌で切られたように見えた前提が崩れます。いかにも凶器に見えた大鎌が、実は切り裂きの直接の道具ではなかったわけです。
この違和感はかなり大事です。鎌で切ったのではないなら、何で切ったのか。
暗闇の中で犯人はどうやって狙ったのか。
小柳の頬の傷は本当に同じ犯人によるものなのか。
怪異の恐怖から、実際の小道具トリックへ推理が動き始める場面です。
平次と小五郎には目印になる光がありました。一方、小柳には暗闇で狙われる目印がありません。
この差が、小柳の傷が第三者によるものではなく、自傷だった可能性へつながっていくのが見事です。
蘭と和葉のいる部屋で蛍光灯や風船が割れる
蘭と和葉が誕生日会の飾り付けを手伝っている部屋では、蛍光灯や風船が突然割れます。
蔵だけでなく別の場所にも鎌鼬が現れたように見えるため、旅館全体が怪異に襲われている空気になります。
連続演出としてかなり怖いです。
実際には、ここでも人間の仕掛けが使われています。エアガンやBB弾、柑橘系の汁を混ぜた水鉄砲、洗剤のような匂いが手がかりになります。
目に見えない“鎌鼬”ではなく、離れた場所から割れるように見せる小道具だったわけです。
この場面は、蘭と和葉が巻き込まれることで緊張が上がります。平次にとって和葉がいる場所で異変が起きるのも、後の恋愛オチを考えると少し効いています。
怪異演出が広がるほど、犯人が旅館全体を舞台にしていることが見えてきます。
離れから盆蔵の悲鳴が聞こえる
離れから大野盆蔵の悲鳴が聞こえ、一同は急いで向かおうとします。
ここで破壊騒動から、命に関わる事件へ一気に緊張が上がります。悲鳴が聞こえるだけで、場の空気が完全に変わるんですよね。
ただし、一同は露天風呂を通れず、裏口から回ることになります。
この移動経路の制限が、犯人の先回りトリックに関わってきます。
悲鳴そのものも、実はテレビ番組で録られた叫び声のタイマー再生だったというのが怖いです。
本当に今、盆蔵が襲われたのか。犯人はどうやって離れへ行ったのか。ここから時間と移動の錯覚が大きな問題になります。
録音された悲鳴で一同を動かす構成が、かなり計算されています。
雪道に足跡がないのに、盆蔵が離れで殺されている
離れでは、大野盆蔵が鎌で刺されて死亡しています。
しかし雪道には足跡がなく、犯人がどうやって離れへ向かったのか分かりません。ここで、鎌鼬が露天風呂の湯の上を走って離れへ行ったような不可能状況が完成します。
この絵面がかなり強いです。雪道に足跡がないのに、人が殺されている。しかも鎌で刺されている。
怪異として見れば怖すぎますし、推理として見れば「人間ならどう移動したのか」が最大の謎になります。
悲鳴の時間と殺害の時間が一致しているのか、犯人は露天風呂を本当に通ったのか。
ここで露天風呂、葛粉、録音悲鳴、足跡のない雪道がつながる準備が整います。この不可能感があるからこそ、後半の解明が気持ちいいです。
葛粉とダイラタンシー現象で露天風呂移動が解かれる
立居旅館の名物・葛湯に関わる葛粉が、露天風呂トリックに使われていたと分かります。
小柳は葛粉を混ぜた湯を、ダイラタンシー現象によって走れる状態にしていました。鎌鼬が湯の上を走ったように見えた怪異が、物理トリックとして解ける瞬間です。
このトリックはインパクトがあります。
露天風呂の湯の上を走るという、ほとんど妖怪みたいな絵面が、旅館の葛湯という日常的な要素で説明されるんですよね。
怪談と旅館名物が一本線でつながるのが、かなり気持ちいいです。
ただ、爽快感だけでは終わりません。小柳はこの方法で離れへ先回りし、盆蔵を殺害しています。
不可能移動の解明は痛快なのに、その先にあるのが復讐殺人なので、後味はかなり苦いです。
小柳緑のネイルが決め手になる
小柳緑のネイルには、蔵で負傷した平次と小五郎の血液が付着していました。
これが、蔵で二人を切りつけた凶器が大鎌ではなく、小柳のネイルに仕込まれた刃だったことを示します。見た目の怪異が、一気に犯人の手元へ引き戻される決め手です。
さらに、小柳には暗闇で狙われる目印がありませんでした。平次には夜光腕時計、小五郎にはタバコの火がありましたが、小柳にはそれがない。
つまり、小柳の頬の傷は、同じ鎌鼬に襲われたものではなく、自分でつけた傷だったと見えるわけです。
ここで蔵の切り裂き、誕生日会場の破壊、録音悲鳴、露天風呂移動が、小柳の仕掛けとして再配置されます。
一つひとつの怪異が人間の行動で説明されていく流れが、本当に気持ちいいです。
小柳の動機が母への恨みだったと明らかになる
小柳緑の動機は、母を苦しめた大野盆蔵への恨みでした。
小柳の母はかつて立居旅館で働いていましたが、盆蔵に追い出され、その後は悪評のため働き口も見つからず、困窮した末に亡くなりました。
小柳にとって盆蔵は、母を追い詰めた仇だったわけです。
高美も当初は恨みの対象でした。けれど、小柳は高美の荒れた手を見て母と重ね、さらに康平を苦しませたくないと思い、殺害を思いとどまります。ここに、小柳の中に残っていた迷いや優しさが見えるのが切ないです。
ただし、母への思いがどれだけ重くても、盆蔵を殺害したことは正当化できません。
復讐の理由には胸が痛みますが、怪異を装って人を殺した事実は消えないので、事件後の後味はかなり苦いです。
平次と和葉の恋愛オチで少し温度が戻る
事件後、平次は和葉への告白めいた発言を誤魔化します。
ここで、重い復讐殺人の空気から、平次と和葉の甘酸っぱいラブコメへ少し戻ります。平次は本音が見えかけても、最後のところで照れて逃げるんですよね。
コナンは録音データの件で平次をからかう側に回ります。これがまた良いです。
推理では対等な相棒なのに、恋愛面ではコナンが一歩引いて楽しんでいる感じがあります。
事件の怖さを少し和らげつつ、平次と和葉の関係はまだ続いていくと分かる締め方です。
この恋愛オチがあることで、全体の後味が少しだけ温かくなります。ただ、RUMと大和敢助への不穏さも同時に残るため、完全には軽く終わりません。
怪異、復讐、恋愛、本筋警戒が全部残る、かなり濃いラストです。
- コナン、蘭、小五郎が平次に誘われ、長野の山奥にある立居旅館へ行く。
- 平次が、露天風呂の湯の上を走る鎌の影の写真を見せる。
- 中間台悟と小柳緑が現れる。
- 大野康平が、鎌鼬を追いかけたが動けなくなったと話す。
- 大野高美が蔵に大鎌があると話し、コナンたちが蔵へ行く。
- 蔵で電球が割れ、暗闇で平次・小五郎・小柳が切られる。
- 鎌や電球には血がないと分かる。
- 蘭と和葉がいる誕生日会場で、蛍光灯や風船が割れる。
- 離れから大野盆蔵の悲鳴が聞こえる。
- 雪道に足跡がないのに、離れで盆蔵が鎌に刺され死亡している。
- 葛粉とダイラタンシー現象で、露天風呂移動のトリックが解かれる。
- 小柳緑のネイルに平次と小五郎の血液が付いていたことが決め手になる。
- 小柳の動機として、母が立居旅館を追い出され、苦しい生活の末に亡くなった過去が明かされる。
- 事件後、平次が和葉への本音を誤魔化し、コナンが録音データの件でからかう。
アニメ「かまいたちの宿」の犯人は誰?

この事件の犯人は、小柳緑です。
被害者は大野盆蔵で、殺害被害者。
服部平次と毛利小五郎は蔵の切り裂きで負傷し、小柳緑は自傷で被害者を装っていました。
事件は、鎌鼬という怪異を信じさせるための連続演出と、母をめぐる復讐が重なった殺人事件です。
犯人は小柳緑
大野盆蔵を殺害した犯人は、小柳緑です。
小柳は、蔵での切り裂き、誕生日会場の破壊、露天風呂を走る鎌鼬、録音された悲鳴をすべて仕込み、鎌鼬の存在を信じさせようとしました。怪異に見えた現象は、全部人間の演出だったわけです。
蔵で平次と小五郎を切ったのも小柳です。凶器は大鎌ではなく、ネイルに仕込んだ刃でした。小柳自身の頬の傷も、第三者に襲われたものではなく自傷です。
被害者に見える人物が、実は怪異演出の中心にいたというひっくり返りが効いています。
動機は母を追い出された恨み
小柳緑の動機は、母を苦しめた大野盆蔵への恨み。
小柳の母は、かつて立居旅館で働いていました。しかし盆蔵に追い出され、その後は悪評のため働き口も見つからず、困窮した末に亡くなりました。
小柳にとって、盆蔵は母を追い詰めた人物でした。そのため、鎌鼬騒動を利用し、怪異に見せかけて復讐する計画を立てます。
母の死が背景にあるため、小柳の怒りには切実さがありますが、殺人を選んだことで救いがなくなっています。
高美も当初は恨みの対象でした。
けれど小柳は、高美の荒れた手を見て母と重ね、さらに康平を苦しませたくないと思い、殺害を思いとどまります。ここに小柳の中に残った人間らしい迷いが見えるからこそ、事件の後味がより複雑になります。
トリックは鎌鼬を信じさせる連続演出
小柳のトリックは、ひとつの大仕掛けではなく、鎌鼬を信じさせるための連続演出。
蔵の暗闇、切り裂き、誕生日会場の破壊、録音悲鳴、露天風呂移動を重ねることで、旅館全体が怪異に襲われているように見せました。
準備:電球、ネイル、エアガン、録音、葛粉を仕込む
小柳はまず、蔵にチューインガムを仕掛け、電球を割れるようにしました。
さらにネイルに刃を仕込み、暗闇で目印になる平次の夜光腕時計と小五郎のタバコの火を利用できる状況を作ります。
誕生日会場では、エアガンや柑橘系の汁を混ぜた水鉄砲を使えるようにしていました。盆蔵の悲鳴も録音し、タイマー再生できるようにします。
露天風呂には葛粉を混ぜ、ダイラタンシー現象で走れる状態まで作っていたので、準備はかなり周到です。
この準備段階の怖さは、旅館のあらゆる場所が犯行の舞台にされていることです。蔵、誕生日会場、露天風呂、離れ。
場所ごとに違う怪異を見せることで、鎌鼬の存在感をどんどん強めていきます。
実行:暗闇の切り裂きと怪異演出を重ねる
実行段階では、蔵でチューインガムによって電球を割り、暗闇を作ります。その中で、小柳は平次の夜光腕時計と小五郎のタバコの火を目印に、ネイルの刃で二人を切りつけました。
自分の頬は自傷し、鎌鼬に襲われたように装います。
誕生日会場では、エアガンや柑橘系の汁入り水鉄砲を使い、蛍光灯や風船を割りました。これにより、鎌鼬が別の場所にも現れたように見せます。
蔵だけで終わらせず、旅館全体に怪異が広がったように見せるのが巧いです。
そして録音した盆蔵の悲鳴を流し、一同を離れへ向かわせます。その間に小柳は葛粉を混ぜた露天風呂を走り、離れへ先回りして盆蔵を鎌で殺害しました。
悲鳴で時間をずらし、露天風呂で移動経路を隠す流れが一本線でつながっています。
発覚回避:自分も被害者に見せ、足跡を残さない
小柳は、一連の事件を鎌鼬の仕業に見せることで発覚を避けようとしました。
自分も頬を切って被害者の一人として見せたため、容疑者から外れやすい位置に立っています。
ここがかなり計算されています。
蔵では鎌や電球に血を残さず、凶器を特定しにくくしました。誕生日会場の破壊も加えることで、鎌鼬が複数の場所に現れたように見せます。
ひとつの現象だけなら疑われても、連続で起きることで怪異らしさが増すんですよね。
さらに、盆蔵の悲鳴は録音です。実際の殺害時刻と一同の移動を錯覚させます。露天風呂の移動では雪道に足跡を残さず、鎌鼬が湯の上を走ったように見せました。
見た目の不可能性をいくつも重ねて、人間の犯行から目をそらしていたわけです。
綻び:血のない鎌、目印の差、ネイルの血液が崩す
小柳の計画の綻びは、蔵の鎌や電球に血が付いていなかったこと。
これにより、切り裂きが鎌によるものではない可能性が浮かびます。怪異の象徴だった鎌が、実は目くらましだったと分かっていきます。
平次と小五郎には、暗闇で目印になる光がありました。平次の夜光腕時計と小五郎のタバコの火です。一方、小柳にはそのような目印がありません。
この差が、小柳の頬の傷が第三者によるものではなく自傷だった可能性を示します。
そして決定的なのが、小柳のネイルに平次と小五郎の血液が付いていたこと。
これで、二人を切った凶器がネイルに仕込まれた刃だったと分かります。
怪異の正体が、犯人の手元の小さな凶器へ収束していくのが気持ちいいです。
決め手はネイルの血液と目印の矛盾
決め手の中心は、小柳緑のネイルに、蔵で負傷した平次と小五郎の血液が付着していたこと。
これにより、蔵の切り裂きが大鎌ではなく、小柳のネイルに仕込まれた刃によるものだったと分かります。鎌鼬の正体が、一気に人間の小道具へ引き戻されます。
平次と小五郎には、暗闇の中で狙える目印がありました。夜光腕時計とタバコの火です。小柳には同じような目印がないため、同じ犯人に切られたと考えるには無理があります。
この矛盾が、小柳の頬の傷が自傷だったことを示します。
誕生日会場のBB弾や洗剤のような匂いは、蛍光灯や風船の破壊がエアガンと水鉄砲によるものだったことを示します。録音悲鳴は、盆蔵の死亡時刻と一同の移動を錯覚させる仕掛けでした。
さらに葛粉とダイラタンシー現象が、足跡を残さず離れへ向かった方法を説明します。
つまり、鎌や電球に血がないこと、目印の差、ネイルの血液、BB弾や匂い、録音悲鳴、葛粉のすべてが小柳へ向かってつながります。
怪異演出がひとつずつ物理トリックに変わっていく流れが、推理としてかなり綺麗です。
結末は小柳緑の復讐殺人として明らかになる
最終的に、小柳緑が大野盆蔵を殺害した犯人だと判明。
蔵の切り裂き、誕生日会場の破壊、露天風呂を走る鎌鼬、離れの殺人は、すべて小柳の演出でした。怪異ではなく、人間の復讐が作った事件だったわけです。
小柳の動機には、母が盆蔵によって立居旅館を追い出され、その後苦しい生活の末に亡くなった過去がありました。
高美を殺さなかった理由には、母と重なる姿を見て踏みとどまった感情もあります。
小柳の中に残った迷いが見えるぶん、事件は単純な悪意だけでは語れません。
それでも、盆蔵を殺害した事実は消えません。母を思う気持ちには胸が痛みますが、復讐として人を殺したことで、取り返しのつかない結末になっています。
怪談の正体が人間の悲しみと怒りだったと分かる後味が、かなり重いです。
事件後には、平次と和葉の恋愛オチが入り、少し温度が戻ります。さらにRUMの噂と大和敢助への連想も残るため、事件は解決しても別の警戒は続きます。
単発事件としての苦さと、シリーズ伏線の不穏さが同時に残る締め方です。
アニメ「かまいたちの宿」の名言
服部平次「大体やな…工藤がロンドンのビッグベンの前やのに…そないな大事なコト…ひっかけ橋なんかの上で言うた事にできるか…ボケ…」
『コナンと平次 恋の暗号』の回での発言を蘭に問い詰められ、平次が誤魔化した後に脳内で呟いたセリフ。
和葉への告白が大事だと感じていることが分かる平次の名台詞です。
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アニメ「かまいたちの宿」のhuluやアマプラはある?
アニメ「かまいたちの宿」はhuluとAmazonPrimeVideoで配信されています。
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アニメ「かまいたちの宿」の感想

808〜809話「かまいたちの宿」は、妖怪かまいたちの写真を追って平次たちが雪山の宿へ向かい、露天風呂“水上走り”や暗闇の切り裂き、離れでの大鎌殺人に挑む前後編です。
怪談の寒さに、RUMの噂と恋の小競り合いまで混ざって、情報量が濃い。怖いのに楽しい、冬の名エピソードでした。
怪談の導入が強すぎて、前編の引きが鳥肌級
平次が持ち込む「湯の上を走る鎌の影」の写真だけで不穏なのに、名物の葛湯でほっとした直後、掲載ライター中間とヤラセ暴きの小柳が火花を散らして空気が一気に荒れます。そこへ康平の「魔法で動けなくなった」証言で怪異ムードが加速。
蔵で電球が割れて真っ暗→空気を裂く音→平次・小五郎・小柳が同時に切り付けられる流れは、映像で見ると体感温度が下がります。管轄が群馬で山村警部が来るのも“頼りないのに怖い”味があって良い。
飾り付けの部屋で蛍光灯と風船が破裂し、離れから盆蔵の悲鳴。露天風呂も連絡廊下も塞がれ、雪道に足跡ゼロの刺殺体が出る――導入の連打が強すぎて完全に掴まれました。前編の引き、凄いです。
“妖怪”が論理に戻る快感がたまらない
後編の面白さは、「鎌鼬にしか見えない」証拠が全部人間の手で作られていくところ。
障子上部の血を見て「先に刺してから切った」演出だと看破し、縁側から竹垣までの半円状の雪、湯船の縁の雪が荒れていない矛盾に平次が食いつく流れが気持ちいいです。
BB弾が出て、蛍光灯と風船が“撃たれていた”と分かった瞬間、怪異が一気に理屈へ反転するのが最高。盆蔵の悲鳴が過去映像と同じだと気付くくだりも含め、「本当に妖怪?」を最後まで引っ張る見せ方が巧い。
トリックがほどけるたび、背筋の寒さが快感に変わっていきました。平次&コナンの連携も痺れます。
RUMの影と平次の恋が同時進行する“濃さ”が良い
事件以外で好きなのは、キャラの“次”が動くところ。長野の名前が出た瞬間、コナンがRUMの噂(隻眼・大柄・女みたいな男・老人)と大和敢助を結び付けて疑い始めるのがゾクッとします。
こういう縦軸の匂わせがあるだけで、回の厚みが一段上がる。
推理パートでも、同じヒントに平次とコナンが同時に気付く“相棒感”が頼もしい。
平次は新一の告白スポットに対抗心を燃やし、和葉への告白にこだわり続ける不器用さが可愛い。しかも前回の「オレの…オレの和葉に何さらしとんじゃ!!」音声を、結局コナンが消すオチまで付いてくるのが平次回らしいです。
怪談の緊張の合間に恋のコメディが入るから、見終わった後にふっと温まる。寒いのに濃い、良い前後編でした。
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